スローテンポな恋ーShintaro.Mー (ページ3)

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A「私、本当に出待ちとかじゃないんで。…帰るので離してもらえますか？」

慎太郎「あぁ、ごめん」

＂じゃあ…＂と歩き始めれば＂やっぱ待って＂とまた引き止められる。

慎太郎「会えてよかった。舞台中、ずっと君のこと気になってて…」

A「え…？」

慎太郎「信じてもらえないだろうし、こんなこと言うと軽いとか思われるかもだけど…連絡先、教えて下さい…」

こんな展開ありえない。

連絡先なんて教えちゃいけないことくらいわかってる。

A「いやでも…」

慎太郎「だよねー…」

A「私、シンタローさんのことよく知らないですけど、多分教えない方がいいと思います」

慎太郎「わかってるんだけど…後悔すると思うんだよね」

下を向いちゃって明らかに落ち込んだ様子の彼。

私の連絡先を知ったって彼には何の得もないと思うのだけど...。

A「あの...何もいいことないですよ？私の連絡先知っても」

慎太郎「あるよ。俺が知りたくて聞いてんだから」

それもそうか、と謎に納得して。

気にならなきゃ声もかけないし何も聞かないよね。

A「私LINEとかあんまりしないですけど、それでも良ければ...」

結局私が折れてしまった。

慎太郎「やった！はい、じゃあスマホ出して」

今までテンション下がってたと思ったら切り替え早いな(笑)。

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