Honey you're my everythingーHokuto.Mー (ページ38)

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side＿北斗

撮影は順調に進んで予定通りの時間に終わった。

と言ってももう陽は沈んでる。

北斗「Aちゃん、お疲れ様」

A「あ、お疲れ様！あの、片付けあるから少し待っててもらえるかな…？」

北斗「もちろん。あれ？美愛ちゃんは？」

A「今日は長時間外にいたから疲れちゃったみたいで、車で寝てるの」

北斗「そっか」

Aちゃんの片付けが終わるのを待ってる間に車を覗きに行った。

北斗「ふふっ、可愛いなぁ」

すやすや眠ってる美愛ちゃん。

この後、俺んち連れてっちゃうけど大丈夫なのかな？

起きて知らない家にいたら怖くないかな？

「松村さん？」

声を掛けられて振り向くと、そこにいたのは…

確かAちゃんのお母さん。

一緒に仕事してるところは見たことがあるけど、ちゃんとご挨拶したことはなかった。

北斗「あ、はい！」

A母「いつもAと美愛がお世話になってるみたいで…」

北斗「いえ、こちらこそ」

A母「松村さんのことはAから聞いてます。それにテレビでも見かけるので人柄は何となく知ってます」

北斗「そう…なんですね」

Aちゃん、お母さんに俺の話してくれてるんだ。

A母「最初は芸能人の人と関わると相手にも迷惑がかかるし、自分も悩むことが多くなるんじゃない？って話したんだけど、松村さんと関わる度に何だか嬉しそうでね。あの子のそういうところ見るのが久しぶりで、私も嬉しいの」

そんな深い話までしてたんだ…。

北斗「あの。俺、Aさんのこと支えたいし守りたいとも思ってます。一人の女性にこんな風に思えたの初めてで。まだちゃんと気持ちは言えてないけど、きちんとします。だから…」

A母「大丈夫。私は賛成よ。Aのこと、これからもよろしくね？」

北斗「…っ、はい！」

思いがけない出来事だったけど、お母さんとちゃんと話せて良かった。

早くちゃんと気持ち伝えなきゃ。

そして胸を張って＂これからは俺がAちゃんと美愛ちゃんを守っていく＂って言えるようにしなきゃ。