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side＿北斗
自分から抱きしめておいてまだバクバクしてる俺と、頬が赤いAさん。
美愛「ママどうしたの？」
A「え？あー…何でもないよ？」
美愛ちゃんも異変に気付いちゃうくらい。
北斗「暗くなる前に帰ろっか」
A「そうだね」
美愛「えー！まだみたいー！」
なんて言ってた美愛ちゃんだけど、帰りの車の中では爆睡。
ちなみに車は俺の。
今まであんまり運転してこなかったけど、今日はAさんたちを送っていきたかったし。
A「帰りまでごめんね」
北斗「また謝るー」
A「だって今日ずっと楽しかったし、何かしてもらってばっかりだったから…」
北斗「気にしない！俺がAと美愛ちゃんにすることは当たり前と思ってよ」
A「そんな…」
北斗「俺には何でも話してほしいし、いつでも頼ってほしいから…その…ほんとのパパみたいに？」
遠回しの告白じゃん。
何で直接的に言えないんだろ。
A「そう言ってもらえてすごく嬉しい。こんな私たちのために…ありがとう」
答えはよくわからないけど、やっぱりこれからもAさんを支えるのは俺じゃなきゃ。
そう思った。
A「今日は本当にありがとう」
北斗「こちらこそ。美愛ちゃん、またね」
美愛「んー…ばいばい…」
Aさんのアパートの前に着く頃に目を覚ました美愛ちゃんだけど、まだ寝ぼけてるのが可愛かった。
A「そうだ。あの、これ…」
ちゃんと部屋に入るまで見届けてたら、急に振り返ったAさんが小さな紙袋を差し出した。
北斗「何？開けていい？」
A「うん」
開けてみると可愛らしいキリンのキーホルダー。
A「全然大した物じゃないけど、今日のお礼。美愛と私とお揃いにしちゃった」
そう言って二人の分も見せてくれた。
北斗「えっ！やばい！めっちゃ嬉しい！ありがとう！」
A「そんな喜んでくれるとは思わなかった(笑) 今度改めてお礼させてね？」
北斗「そんなのいいよ。これで十分！」
初めてのAさんからのプレゼント。
一生大事にする。
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作者名：苺花
| 作成日時：2021年4月8日 11時
