◆漆黒彼氏◆ーRenー (ページ39)

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３９ーSho sideーページ39

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…絶対何かあった。

第一声でわかる。

多分泣いてたんだと思う。

何があったか直接聞かずにはいられなかった。

＂何もないし＂＂元気だし＂

って俺にはやっぱ話してくんねぇのな。

廉に会ったか聞いたら＂…会ったよ＂って…

ちょっとの間が気になってツッコんでみたけど＂何でもないわ＂と切られてしまった。

廉と何かあった？

廉とのことなら他に言えないんだから俺を頼ればいいじゃん。

俺もしつこいヤツだからさ、また電話かけるよね。

A『しつこいなぁ』

やっぱりそう言われるけどちゃんと出てくれる。

紫耀「早く帰ってきて～。腹減って動けない」

A『は？』

そう。

俺、Aんちの前から一歩も動いてません。

A「ストーカー」

帰ってきたAにそう言われたけど気にしなーい。

出禁だって言ってたのにあっさり入れてくれたし、ご飯も作ってくれた。

紫耀「ありがと」

A「え…なに…気持ち悪い」

……反撃したい気持ちは抑えて。

片付け手伝ったら横でずっと変な目で見てくるし、風呂掃除でもしてやろうと掃除し始めたら

A「何で人んちの風呂掃除やってんの？」

とやっぱり冷ややかな目で見られた。

Aはいたって普段通り。

俺がいることで、嫌なこと忘れられてるなら何言われてもいいや。

もうあえて聞かないでおくわ。

それはきっと俺の役目じゃないんだろう。

紫耀「じゃあ俺帰るわ」

A「あ、帰る気あったんだ」

＂自分が入るために風呂掃除したんじゃないの？＂って言われて一瞬、心が揺れたけど。

今日はこれ以上一緒にいたらまずい気がして＂また来る＂とAの家をあとにした。