◆漆黒彼氏◆ーRenー (ページ37)

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相田くんが指さした先には私が作ったキンプリのポップの廉の写真…。

相田「名前も＂レン＂だし」

やばいやばいやばい

相田くんは勘づいてるっていうか、きっと気付いてる。

A「あー…よく似てるって言われるみたい。名前も同じせいでいじられるって…」

こんなんで逃げれるか…？

相田「そうなんすね。大変っすね」

相田くんはそれ以上問いつめてはこなかったし、その後の業務でも今まで通り接してくれた。

もし彼に本当のことを言っても、周りに言いふらすようなことはしないんだろうけど。

気付いてないフリをしてくれてるのだろうから、わざわざ暴露する必要もなさそうだし…。

廉との関係を知られてなかったら＂知り合いなんだ～＂で済むけど、相田くんには廉が彼氏だって知られてるから、それじゃ済まない。

知られてしまったのが相田くんだったから助かったけど、もしファンの子や世間に知られたらって思うと怖い。

私、今まで軽率すぎたよね。

廉との関係は本当に自然体で、アイドルじゃなくて一人の男の人として見てるから、意識が薄れてた。

今頃気付くなんて遅すぎるけど…。

仕事終わり、廉から＂お疲れ＂ってLINEが来てるのを見て、帰り道で泣いた。

♪～

そんな時、空気読めてんだか読めてないんだかっていうタイミングでかかってくる電話の相手は大体…

A「紫耀…」

どっかで見てるの？ってくらい、こういう弱ってる時に限ってかけてくる。

紫耀「まーた何かあった」

A「何もないし」

紫耀「んだよ。今Aんち行ったけどいなかったから文句言おうと思ったんだよね～。したら何か元気なさそうだし？」

何だ…察知してくれてたわけじゃないのか。

A「仕事してたんだし。元気だし」

紫耀「あっそ。そいや廉に会った？今日メシ誘ったのに断られたんだよね」

A「…会ったよ」

紫耀「なにその間」

このままだと紫耀に甘えそうだから＂何でもないわ＂と言い放って電話を切った。