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A「お、お待たせしましたっ！」
新人くんに懐かれてなかなか帰してもらえなくて、廉の元へ到着した時にはそれから1時間以上経ってた。
廉「おっそ！」
A「ごめん。抜けれなくて」
廉「ま、ええよ。帰ろ」
あれ？
もっとガミガミ言われると思ってたのにな。
しかも
A「え、廉が運転すんの？」
廉「悪いか」
A「ううん…」
珍しく廉が運転するとか言い出すしさ。
いつも私を足にしてるあの廉が…。
なんか変。
A「あの…今日のこと言わなかったのごめんなさい…」
廉「ほんまやな」
うわ、めっちゃ怒ってるやん…。
ちょっと優しい？とか思っちゃってた数分前の思考を抹殺したい。
若干落ち込みはするけど、機嫌をとるのも面倒。
変に話しかけると喧嘩になっちゃいそうだし、今日はそっとしておこう。
それからお互い無言で帰宅し、お風呂を済ませてベッドに入る。
こんな日に同じベッドに入るのも気まずいけどね…。
まぁこんな日じゃなくても最近では廉に背を向けて寝てるし、なんかもう…終わってる。
廉「ごめん」
いつもベッドに入ると即寝だから、まさか起きてるとは思わなくて体がビクッと跳ねた。
A「え、何…？」
廉「なんか色々…」
A「色々…？」
廉「今日のこととか…まぁ…今までのこと」
まさか廉から謝罪の言葉が聞けるとは←
でもそんなの今さらだよ。
ムカつくことが多いけど、何だかんだ私のことを考えてくれてたりするのはちゃんとわかってるし。
A「別に気にしてないよ。私こそ、いつもごめんね」
素直になったところで
廉「で？今日の飲み会？よーわからんけど何なん？男おったんとちゃう？」
A「あー…うん…まぁ…新人くんの歓迎会だったからね」
廉「それを黙ってたと」
A「はい…すいません…」
結局めちゃめちゃうるさく言われた。
二人きりじゃなければ飲みの席に男の人がいても何か言うタイプの人間ではないはずなのに、なんか今日は様子が違う。
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作者名：山田苺花
| 作成日時：2020年5月2日 15時
