◆漆黒彼氏◆ーRenー (ページ23)

今日:23 hit、昨日:14 hit、合計:180,978 hit

２３ーRen sideーページ23

.

と思ったら

A「あの子ね、最近入った新人くんなの」

Aの方から話し始めた。

前に言ってた新人くんてあいつのことやったんか。

A「すごい仕事熱心でさ。頼りにしてるんだ」

廉「うん」

A「今日職場のみんなでご飯行ってて、飲みすぎちゃって…あの子にも迷惑かけちゃったの」

廉「お前さ、酒強くないんやからあんま飲むなよ」

A「わかってるんだけど…なんか…ストレス溜まってたみたいで…」

廉「そんなん溜めんと俺に言えや。いつでも聞いたるやん」

Aは何でも溜め込む癖があるから。

けど弱味は見せんタイプで、そういうの見抜けたことない。

何となく辛そうかなって時は何も言わず、そばにおるだけ。

Aから話してくれるの待ってんけどね。

でも今日はこんな酔ってるし、ただ事じゃないんやなって。

頼りないんかもしれんけど俺彼氏やし、話してほしい。

廉「俺そんな頼りない？」

A「違う。廉に迷惑かけたくないだけ」

廉「迷惑なわけないやん。言ってくれんとわからんこともあるやろ？俺には何でも話してほしい」

話したところで俺には何もできんかもしらん。

Aもそう思ってるんやろな。

ただ辛い時は話し聞いて一緒におるだけ…はダメなんかな。

解決にはなってへんもんな…。

めちゃめちゃ色んなこと考えてたけど、Aの口から出た言葉は

A「言えなかった…廉に会えなくて辛かったなんて…」

廉「え」

仕事のことで悩んでんのかと思ってたから、今度は俺のがマヌケな声出してもうた。