8：I’m lost ページ8
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パレットと筆と絵の具と・・オイル？
知識のない私は、油絵は油絵の具というものがあると思っていた。
絵の具を油で溶かして描くのか。そうだったんだ。
ジェジュンさんは物置から大きめのキャンバスを持ってきて
三脚を窓に向けて、そこに立てかけた。
きっとこれは三脚って言わない。
午前中と夜に絵を描くことが多いそうだ。
アトリエに来たいというのも、勿論あったのだけれど
絵を描くということは、あのモデルさんが来るということでしょう？
絶対温度を持つその人に、一目会えたらと期待を込めて来たというのもある。
ところで、そのモデルさんが居ないのだけれど
今日は違う絵を描くのかしら？
モデルさんがこれから時間に来るのか？と聞いてみると
「モデルは来ないよ」
と、がっかりする返事が返ってきた。
そうなのか・・今日は別の絵を描くのかな。
この部屋には他の絵なんて置いてないようだけど。
「じゃあ、今日はどんな絵を描くんですか？」
「僕が描くのは同じだよ。一人の人間」
「でも、モデルさん来ないんですよね？」
「来ないね」
「来なくても描けるんですか？」
「彼がここに来たことはないよ」
ジェジュンさんが何を言っているのか、全然わからない。
来ないということは、あの人は存在していないの？
あの人は、空想の人物なの？
頭の中でぐるぐる解答を繋ぎあわせていると
ジェジュンさんが人差し指をコメカミにあてて
トントンと叩いた。
「彼は、僕の頭の中にいるんだ」
そして、まだ何も描いていないキャンバスを指でなぞる。
少し右に首を傾げて、真っ白なキャンバスを見つめる目は
哀しそうに見える。もしかして・・
「モデルさんは・・想像の人物・・？それとも・・」
「ううん、生きているよ。ちゃんと存在している」
「良かった」
「良かったって、何が？」
「あ、何でもないです。居なくても描けるものなんですか？」
「居なくちゃ描けないよ。
彼は僕の中で存在していて、僕は彼がどう動くかわかるから」
ふうん。そういうものなのか。
って、益々わからないんですけど？
けれどそれ以上聞いても、きっと同じような答えしか聞けないと思う。
描くのを見ていてもいいですか？と聞くと
別にいいけど退屈だよ。と返事が返ってきたから
退屈かもしれないけど、見ててもいいなら見たいと思って
ジェジュンさんの後ろに椅子を移動させて
その背中を見ながら
寝不足だった私はの瞼は、あっという間に落ちた。
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alexis(プロフ) - 第１章ありがとうございました！１章で納まる内容じゃないようーヒロインの気持ちが引けば引き寄せられ、また、押せば押し返される…そして理由は不明という…。怪しくて怖い、そして「？？」が沢山出て来ました。次章が待たれます！ (2017年9月18日 6時) (
レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 怪しい第１章が終わりましたよ。文字数少なくて収めるのてーへんだったｗ (2017年9月18日 0時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» なぁーんか、怪しい……………じぇったいに怪しい…………怪しいことばかり。そう、どういうことなの？？ねえ、ジェジュン氏！ (2017年9月16日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 残すところあと1話で1章終了！オーナーオッパは謎のママ・・・ (2017年9月16日 11時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» あ、皆が皆、そー言うオーナーばかりじゃないっすよ！(￣∇￣) (2017年9月10日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayutangm | 作成日時：2017年4月7日 23時
