50：Merry Christmas ページ50
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クリスマスプレゼント決めてあった。
汝矣島に工房があって、
そこで、底が厚く、緩やかなカーブのカップを作った。
何回も作りなおした。先生が少し手伝ってくれた。
カップの底に二人の名前を入れた。
飲み干すと二人の名前が見える。
カップを受け取り、落とさないように街を歩く。
ホワイトクリスマスである今日は
傘をささなくてもいいくらいの雪が、ちらちらと降っている。
それでも足元は白く積もり、キュムッキュムッと踏みしめる。
まるで私の心に降っている塵を踏みしめるみたいに。
アトリエには灯りがついている。
きっと彼は、ケーキとシャンパンを用意して待っている。
Cafe Rossoのマスターに私の事を話してみてもらう様、スヨンに伝えた。
”韓国人で探してるんだって。この前ちゃんと日本人って話したのに”
そう返事が返ってくるのは分かっていた。
”私”だからだ。
あのカフェの話を、店長は知らない。
知っているのは一人だけ。
「ただいま」
ドアを開けるとふわっと暖かな空気に纏われる。
「お帰り。寒かったでしょう。おいで」
部屋は十分に暖かなのに、私をコートごと包んで温める。
その暖かさに嘘は無いのに。
テーブルの上には、チキンとローストビーフ。
ポテトにサラダに木を型どったケーキ。
よく冷やされたシャンパンをポンっと開けて
「メリークリスマス」と乾杯をする。
オッパが自分で焼いたチキンはぷりっぷりで美味しくて
マッシュポテトとザワークラフトがとても良く合った。
お腹が膨れてケーキがお皿に切り分けられ
「さて。プレゼント交換しましょうか」
とオッパが言う。
「僕の方が小さいね・・」
二人でもう一度「メリークリスマス」と言いながら
プレゼントを交換する。
「先にAのを開けてもいい？」
丁寧に包装紙を折りたたんで、リボンを自分の手首に結びつける。
あのバレンタインの日と同じように。
「もしかして手作り・・？」
「あまり形は良くないけど」
「そんなことない。これは嬉しいなあ！後で珈琲淹れてね」
逆さにして見たり少し離れて見たり
本当に嬉しそうに、私が作ったカップを見てくれている。
「僕のも開けてみて」
パコン。と開けたケースの中には、銀色の指輪が入っていた。
「これって・・」
跪いて私の左の薬指にそれを嵌める。
優しい声が耳に届く。
「A。僕のところに永久就職してくれますか？」
それは私がずっと待っていた言葉だった。
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alexis(プロフ) - 第１章ありがとうございました！１章で納まる内容じゃないようーヒロインの気持ちが引けば引き寄せられ、また、押せば押し返される…そして理由は不明という…。怪しくて怖い、そして「？？」が沢山出て来ました。次章が待たれます！ (2017年9月18日 6時) (
レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 怪しい第１章が終わりましたよ。文字数少なくて収めるのてーへんだったｗ (2017年9月18日 0時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» なぁーんか、怪しい……………じぇったいに怪しい…………怪しいことばかり。そう、どういうことなの？？ねえ、ジェジュン氏！ (2017年9月16日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 残すところあと1話で1章終了！オーナーオッパは謎のママ・・・ (2017年9月16日 11時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» あ、皆が皆、そー言うオーナーばかりじゃないっすよ！(￣∇￣) (2017年9月10日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayutangm | 作成日時：2017年4月7日 23時
