46：Cafe Rosso ページ46
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頬を刺すような痛み。冬の寒さが増してきた。
坂の多いソウルでは、歩いて探すのは大変だ。
いくつかのカフェを巡り、自分に合うなと思ったお店で働きたい。
贅沢かもしれないけれど。
履歴書は常に３部持ち歩いている。
そのカフェは、三清洞通りから少し静かな小道に入ったところにあった。
右と左、どっちに進もう？と迷っていた時
珈琲の香りを纏った男性が歩いてきたのが、右側の小道。
足を進めると、段々その香りが強まってくる。
Cafe Rosso
扉を開けた瞬間、ぶわっと私の体を包む豆の匂い。
太陽の陽が差し込む窓際席に座り、メニューに目を落とす。
食事やお酒も飲めるのか。
「本日の珈琲をお願いします」
少し出てくるのが遅いな、と思ったけれど
アナログ式の焙煎機を使っているから、なんだな。
一杯一杯丁寧にローストして淹れている。
「お待たせしました」
香りを楽しんでから、ブラックで。
美味しい。
甘みがあってスッキリとしている。
手作りと書いてある、オレンジケーキを頼んでみた。
そして、二杯めに別の珈琲を注文。
「お時間かかってもよろしいですか？」
「大丈夫です」
見渡せば、店員はその男性一人しかいない。
だいぶ経ってから、二つ揃って運ばれてきた。
オレンジケーキはしっとりさと、控えめな甘みと酸味が絶妙で
二杯めの珈琲はこれまた酸味のある味だった。
酸味どうしでもこんなに美味しく感じるなんて・・
ここで働きたい。
男性の手が止まったところで、カウンターに寄って行った。
「あの、珈琲とケーキ美味しかったです」
「ありがとうございます。時間かかってごめんなさいね。人手不足で」
なんというグッドタイミング。
早速バッグから履歴書を取り出して
「ここで働きたいです。お願いします」
率直に言ってみた。
突然の事で目を丸くされたけれど、その男性は履歴書に目を通した後
『僕、日本で修行したんですよ』
と日本語で答えた。
そして、来週から来てもらえますか？と。
嬉しい！嬉しい！
そのまま画廊に行き、オッパにお店が決まった事を伝えた。
「安心した。Aが前向きでよかったよ。おめでとう」
「うん。ありがとう」
その日の夜は、お祝いに韓牛の店に連れて行ってくれた。
今までと違う珈琲の淹れ方も勉強できる。
早く覚えよう。
ところが、明日から働くという前日、一本の電話が鳴る。
「ごめんなさい。今店の経営状態が良くなくて・・」
お断りの電話だった。
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alexis(プロフ) - 第１章ありがとうございました！１章で納まる内容じゃないようーヒロインの気持ちが引けば引き寄せられ、また、押せば押し返される…そして理由は不明という…。怪しくて怖い、そして「？？」が沢山出て来ました。次章が待たれます！ (2017年9月18日 6時) (
レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 怪しい第１章が終わりましたよ。文字数少なくて収めるのてーへんだったｗ (2017年9月18日 0時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» なぁーんか、怪しい……………じぇったいに怪しい…………怪しいことばかり。そう、どういうことなの？？ねえ、ジェジュン氏！ (2017年9月16日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 残すところあと1話で1章終了！オーナーオッパは謎のママ・・・ (2017年9月16日 11時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» あ、皆が皆、そー言うオーナーばかりじゃないっすよ！(￣∇￣) (2017年9月10日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayutangm | 作成日時：2017年4月7日 23時
