15：Until the world changes ページ15
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「僕も好き」
信じられない言葉が、頭の上から降ってきた。
ああ、そうだ。今日はホワイトデーだったっけ。
「嘘だよ」という言葉が次に降ってこないか沈黙で確かめた。
・・・うん。大丈夫みたい。
ジェジュンさんの肌触りの良いコートの背中に、そろりと手を回す。
すると突然ジェジュンさんが「あっ！」と叫び、私を離した。
やっぱり。やっぱり「嘘だよ」と言われるのか？
「どうしよう、薔薇が潰れちゃった・・」
見ると、胸元から覗いているピンクの一輪の薔薇が
今の抱擁で少し潰れてしまっている。
膝を落として座り込んでしまった姿は、少年のように可愛い。
私はジェジュンさんの手にある薔薇を奪い取り、茎を少し折った。
バッグから取り出したペットボトルの水に、その薔薇を差す。
顔だけ上げて私の行為を見守るジェジュンさんは、もっと可愛い。
ジェジュンさんと同じ目線の位置になるよう、膝を落とした。
「大丈夫。また元気になりますよ」
「Aちゃん・・」
白い歯が全部見えるくらい口がほころび
ふんわりと三日月になった目尻には、皺が少し浮き出る。
その皺、私大好きですから。
ジェジュンさんは、ボトルを持った私の手を取り
いい子だねって、指にキスをくれた。
「お食事しませんか？」
少し畏まった言葉で、お食事に誘われる。
けれど、今日の自分の服装や、適当すぎる化粧は
こんな格好じゃ、一緒にいるジェジュンさんに迷惑がかかる・・
「私、今日モノクロなんです」
「モノクロ？」
「はい・・」
「ああ・・。ね、口紅持ってる？」
「口紅？はい、持ってますけど」
「貸して」
化粧ポーチから口紅を出して、ジェジュンさんに渡すと
私の唇にそっと塗り始めた。
少し上に顔を向けているから、街灯の灯りが目に入って眩しい。
金色のリボンが、何本も降りてきているみたいに見える。
このリボンを掴んだら、何かが変わるだろうか。
「ん。可愛い。レストラン予約してあるの。行こう」
繋がれた手と手。
初めてジェジュンさんと手を繋いだ。
顔とギャップのある男っぽい指に、心拍数が上がる。
ジェジュンさんの左手には、ペットボトルに入ったピンクの薔薇。
右手には私の左手。
きっと今の私は、ピンクの薔薇に負けないくらい色づいている。
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alexis(プロフ) - 第１章ありがとうございました！１章で納まる内容じゃないようーヒロインの気持ちが引けば引き寄せられ、また、押せば押し返される…そして理由は不明という…。怪しくて怖い、そして「？？」が沢山出て来ました。次章が待たれます！ (2017年9月18日 6時) (
レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 怪しい第１章が終わりましたよ。文字数少なくて収めるのてーへんだったｗ (2017年9月18日 0時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» なぁーんか、怪しい……………じぇったいに怪しい…………怪しいことばかり。そう、どういうことなの？？ねえ、ジェジュン氏！ (2017年9月16日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
mayutangm(プロフ) - alexisさん» 残すところあと1話で1章終了！オーナーオッパは謎のママ・・・ (2017年9月16日 11時) (レス) id: 88d04611f2 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - mayutangmさん» あ、皆が皆、そー言うオーナーばかりじゃないっすよ！(￣∇￣) (2017年9月10日 23時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayutangm | 作成日時：2017年4月7日 23時
