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叩き上げ社畜マフィア 〔中也〕 ページ8

「おい!A!」

物凄い勢いで叩き上げマフィア準幹部(重度の社畜)の執務室の扉が開けられた。Aと呼ばれた叩き上げマフィア準幹部(重度の社畜)は驚いて肩を大きく揺らし、書類に落としていた視線を怖々と扉の方に向けた。

そこには勿論、今しがた扉を蹴り開けた張本人が立っている。
男性にしては低めの身長、少々目つきは悪いが整った顔立ち、黒帽子が目印のマフィア幹部_中原中也。

彼はただでさえ悪い目つきを更に凶悪そうに歪めていた。此処に来る迄に廊下ですれ違った黒服が何人も「ヒッ」と小さく悲鳴を上げた程だ。
しかし、Aはその程度では怖がりもしなければ驚きもしない。何を隠そう、見慣れている。機嫌が悪くなくとも、徹夜続きの書類整理の時などは今以上に目つきが悪くなる。

「……何」

一言そう云ってから、Aは再び視線を紙の上の文字に戻す。
彼女も特に機嫌が悪いわけではないのだが、今の彼女には今日中に終わらせなければならない仕事があるのだ。

「"何"じゃねぇよ!手前もう徹夜何日目だ?五日は寝てねぇって部下から聞いたぜ」

「仕方ないじゃん。仕事終わらないんだもん」

心配する中也にそう返し、尚も仕事を続けるAに中也は小さく舌打ちした。書類と睨み合いを続けるAの元までズンズン歩くと、彼はAから書類を奪い取り、PCのデータを上書き保存してからその電源を落とした。

「ちょっと中也、何す」

「五月蝿ェ、ちょっと黙ってろ」

抵抗するAを無視し、中也はAを抱き上げて歩き出した。

駐車場に着き、中也は愛車の助手席側の扉を開けると、そこにAを放り込んだ。シートベルトを締めさせ、自分は運転席に乗り込み、エンジンを掛ける。心地良い振動が車を揺らす。

「本当に何してんの?中也。…それに仕事は!?あれ今日中なんだよ。ていうか何処行くの」

「家。仕事は俺がどうにかする。つか、あれ抑も手前の同僚の仕事だろ」

「だってどうしても外せない用事があるって。…可哀想じゃん」

「お人好しかよ、ったく」

お察しの通り、二人は上司・部下という間柄でありながら、恋人同士でもある。

こうなって仕舞えばもうどうにも出来ないと判っているAは、なるようになれと車の揺れに身を任せた。期限が明日の仕事もあったが、首領や姐さんに何か云われても全部中也のせいにしよう、何て考えながら。

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D night(プロフ) - 待ってコメントに恥ずかしい誤字みつけたww (2021年4月20日 22時) (レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - ちょーお久の更新…元々するする心算はなかったんだけどね…なんとなく気分で…。しかもアカウント姫ちゃんじゃないし…笑 (2021年4月20日 19時) (レス) id: 1966d427bc (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - リクエスト失礼します!太宰治で浮気性夢主様とメンヘラ太宰が見たいです!お願いします!! (2021年1月31日 5時) (レス) id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 翌日、賢治君がいなくなった捜査を開始する敦君谷崎、ナオミ、夢主信号を待つと背後から手に口を押さえられた中原裏通路に連れ去り口にはガムテープを貼られ後ろの手を縄で縛られたポートマフィア、黒蜥蜴、梶井基次郎がいる組合が死んで涙目が唸り声がするです (2020年10月27日 22時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 嘘吐き姫さん» ありがとうございます。のんびりお茶飲みながらお待ちしております(*´ω`*) (2020年8月24日 20時) (レス) id: ff159071ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:嘘吐き姫 x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 17時

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