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それはとても怖いことだった。

世界で一番大好きな人に、避けられる。

誰にとっても耐え難い状況だろう。
少女は、勇気を振り絞った。青年を、信じる。

少女は携帯電話の連絡先を開いた。そこで、彼女は一度驚くことになった。連絡先が、青年の名前以外登録されていないのだ。だが、少女はもうそんな事など気にしなかった。
折角振り絞った勇気がまた萎んで消えてしまわないうちに、青年の連絡先をタップした。

prrrrrr、prrrrrr、と呼び出しのコール音が聞こえる。
ドックン、ドックンと脈打つ心臓の音が五月蝿いくらいに大きく聞こえる。緊張と恐怖で携帯を持つ手が震えた。

幾度もコール音が続き、ついに留守番電話サービスになってしまった。
電話は出来るって、云ってたのに。
少女は、本当に孤立してしまった。

と思ったのも束の間、ピッ、という音とともに電話が繋がり、愛しい青年の声が機械越しに聞こえてきた。

「もしもし、A?すまないね、気がつかなくて。厠に行っていたのだよ」

「治ッ!!」

本音を云うなら、今すぐ青年に抱きついて、苦しいくらいに強く抱きしめて欲しかった。
少女はあまりの安堵にぼろぼろと涙を溢した。

「A…?どうしたんだい。泣いてるの?……話せる限りでいいから、何があったのか話し給え」

青年の声は優しくて、少女は不安の丈を思い切り吐き出すことが出来た。
少女が事情を話し終えると、青年は云った。

「…若しかしたら、何かの異能かもしれないね。私以外の人間が、皆Aを避けるようになったのだろう?A、心当たりは無い?」

少女は少し考えた後、小さく首を振って、「…ない」と答えた。

「ふむ、そうか…。でも、大丈夫さ。Aには私が居るだろう?今は出張で帰ってあげられないけど、私が居る限り、君に孤独死はさせないさ」

「本当…?」

「ああ、本当だとも。私は君に嘘など吐かないよ」

心底安堵した、という声で「良かったぁ……」と一言呟いき、少女は寝落ちした。精神的な疲労があり過ぎたのだろう。
青年はそんな少女のことなどお見通しだとでも云うように、クスッと笑って「おやすみ、A」と云って電話を切った。



ーーー
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D night(プロフ) - 待ってコメントに恥ずかしい誤字みつけたww (2021年4月20日 22時) (レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - ちょーお久の更新…元々するする心算はなかったんだけどね…なんとなく気分で…。しかもアカウント姫ちゃんじゃないし…笑 (2021年4月20日 19時) (レス) id: 1966d427bc (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - リクエスト失礼します!太宰治で浮気性夢主様とメンヘラ太宰が見たいです!お願いします!! (2021年1月31日 5時) (レス) id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 翌日、賢治君がいなくなった捜査を開始する敦君谷崎、ナオミ、夢主信号を待つと背後から手に口を押さえられた中原裏通路に連れ去り口にはガムテープを貼られ後ろの手を縄で縛られたポートマフィア、黒蜥蜴、梶井基次郎がいる組合が死んで涙目が唸り声がするです (2020年10月27日 22時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 嘘吐き姫さん» ありがとうございます。のんびりお茶飲みながらお待ちしております(*´ω`*) (2020年8月24日 20時) (レス) id: ff159071ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:嘘吐き姫 x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 17時

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