検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:35,485 hit

叩き上げ社畜マフィアの嫁 〔中也〕 ページ15

※「叩き上げ社畜マフィア」と同じ社畜ちゃん。作者は勝手にシリーズ化しました。続編みたいなものだと思って下さい。

〜〜〜

社畜はあまり家に帰れない。帰りたくないのでは無い。残業のせいで終電を逃す事が多く、中々家に帰れないのだ。
そして、Aもまたそんな社畜の一人である。

彼女は久方振りに自宅に帰った。
すると、

「おう、A。お帰り」

一人暮らしである筈の自宅で、出迎えられた。

「…た、ただいま」

一瞬驚きに固まったが、別に警戒する必要も無い。出迎えたのは中也。Aの恋人だ。だが、彼女はまだ中也に合鍵を渡していなかった筈だ。
何故…?と玄関に留まったままで居ると、中也はAの頭をぽふぽふと軽く撫で、くすりと微笑して云った。

「説明はする。取敢えず上がれよ」

そこでAは我に返り、それもそうかと靴を脱いで上がった。否、上がったというか、此処は彼女の家なのだが。
中也がこの家に居ること自体は、そんなに珍しいことでは無い。Aが家に居る時はよく遊びに来るし、寝泊りすることもあるし、お家逢引(デート)何てこともあった。それに何より、掃除をしに来ていた。
Aは掃除が出来ない。しないのでは無い。出来ないのである。彼女が出来る掃除と云えば、普段の「(ゴミ)は塵箱へ」くらいのもの。所持品整理何てレベルが高過ぎる。洗濯ですら苦手だ。そんな訳で、見兼ねた中也が掃除をしに来る。

話が逸れたが、中也がAの家に居ることは半日常のようなものだ。だが、不思議なのは合鍵を渡していなかったのに家に入れたこと。太宰のようにピッキングが得意だというのは聞いた事が無い。若しかしたら出来るのかもしれないが、中也が進んで遣るとは考え難いだろう。

そんな事を思い巡らせながらAは上着を脱いで取敢えずソファに放り投げた。それを中也が拾い上げ、ハンガーに掛ける。

「それで、どうやって家に入ったの?あと何故」

「あー……それも追って説明する…。突然で悪いンだが、同棲しねぇ?つか、同棲すンぞ」

「えぇ!?何で!?別にいいけど!」

口を衝いて出たのは許可。それ自体に特に問題は無いのだが、Aは脳味噌が半分追いついていなかった。
本当に何の前触れも無く、同棲何て云われたのだから当然だ。


ーーー
次へ…

※→←※


ラッキーアルファベット

X


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
227人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

D night(プロフ) - 待ってコメントに恥ずかしい誤字みつけたww (2021年4月20日 22時) (レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - ちょーお久の更新…元々するする心算はなかったんだけどね…なんとなく気分で…。しかもアカウント姫ちゃんじゃないし…笑 (2021年4月20日 19時) (レス) id: 1966d427bc (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - リクエスト失礼します!太宰治で浮気性夢主様とメンヘラ太宰が見たいです!お願いします!! (2021年1月31日 5時) (レス) id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 翌日、賢治君がいなくなった捜査を開始する敦君谷崎、ナオミ、夢主信号を待つと背後から手に口を押さえられた中原裏通路に連れ去り口にはガムテープを貼られ後ろの手を縄で縛られたポートマフィア、黒蜥蜴、梶井基次郎がいる組合が死んで涙目が唸り声がするです (2020年10月27日 22時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 嘘吐き姫さん» ありがとうございます。のんびりお茶飲みながらお待ちしております(*´ω`*) (2020年8月24日 20時) (レス) id: ff159071ab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:嘘吐き姫 x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。