意外な旅行先 〔中也〕 ページ42
※Aさんは何年か前に文ストの世界にトリップしてきた方です。
〜〜〜
「んー…おはよぉ、中也ぁ」
「おはよ、じゃねぇよ。もう今日はだ」
「ん、私の朝は今だから」
のろのろと寝室から這い出てきたボサボサ髪の寝起き女は、阿保な事を云いながら冷蔵庫を漁る。
休日にも関わらず、確り8時には起き、今は優雅に珈琲を飲みつつ雑誌を読む男は、呆れたように、はぁ、と深い溜息を吐く。
誰も見ていない
「ねぇねぇ、食べられるものが無いよー?」
「何かあるだろ。ちゃんと探せ」
「無いよ、ちゃんと探したよ。私がこの前買ってきたお餅は?蜜柑は?」
「あぁ、あれか?あれ買ったのいつだよ?黴が生えまくってたから棄てたぜ」
「嘘ぉ!!」
何がそんなにショックだったのか。自分でちゃんと食品の管理をしないのが悪い。Aは心底驚いたという表情をしているが、中也は、あのレベルなら当然だ、という表情でその様子を見ている。
一体彼女は、どれだけ餅と蜜柑を放って置いたのだろうか…。
「ンなことより、」
「そんな事!?否々、これは重要案件だよ!」
「どっか行きてぇ処とかあるか?」
「スーパー」
「そういうンじゃねェ」
ぎゃあぎゃあと喚くAをさらりと流し、話を進める中也。彼は未だ寝衣姿のAを椅子に座らせ、見ていた雑誌の頁をAに向ける。
「…旅行…?」
「あァ。もうちっと先の話になるンだが、首領が今度の俺の誕生日に休みをくれるらしくてな。どうせならAと何処か行くかな、と思ってよ」
意外そうな表情をしたAに、中也はフッと不敵に笑って云った。
「冬中、寝室で寝て
「冬は冬眠の季節なんだもん」
「むくれても意味ねぇぞ?ほら、手前の好きな場所でいい。何処か行きてぇ処ねぇのかよ?」
「うぅ〜ん…」
Aは暫く雑誌の頁をパラパラと捲っていたが、やがてパタンとそれを閉じた。
「A?」
「じゃあさ、
この機会に、異世界へ行こうよ」
ーーー
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嘘吐き姫(プロフ) - 大丈夫ですよ。了解致しました、謹んで書かせていただきます。レスありがとうございます! (2020年2月4日 16時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - あっ!すみません・・・コメントできなくて・・・!えっと夢主ちゃんは二人の想いに気づいてないほうがいいです! (2020年2月4日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» どちらでも大丈夫でしたら、私が勝手に書いちゃいます…。 (2020年2月3日 23時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» 最後は夢主ちゃんは二人の想いに気づいた方がいいですか?それとも、気づかないまま…ですか? (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» リクエストありがとうございます、承りました! (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嘘吐き姫 | 作成日時:2019年10月14日 15時