ツンデレ嬢のデレ期 〔黒太宰〕 3 ページ21
「…マジかよ、A。熱あンのか?糞太宰に脅されたのか?」
「失礼な。これはAから繋いでくれたのだよ?チビには判らないだろうけれどね」
「身長は関係ねぇだろうが!」
「あーあー、煩い帽子置き場だね。いちいち叫ばないと喋れないの?」
「誰が帽子置き場だッ!!手前がそうさせてンじゃねェか!」
中也との挨拶代わりのようなこれも、いつものAなら待っていてくれないのに、今日は手を繋いだまま待っていてくれる。
と思ったら離され…
「…え…?」
する、と私の指と指の間に入ってきたのは、細くて滑らかなAの指。
中也に云い返すのも忘れ、Aの可愛らしさといじらしさに悶えまくる。さすがの私も、顔の熱が上がってしまった。
中也に揶揄われるかと思いきや、中也も驚きに固まっていた。本当にいつか心臓麻痺になりそうだねぇ。
"恋人繋ぎ"…か。
叫びたい。
「そ、そろそろ行きましょ?お…太宰幹部」
名前で呼ばれかけた…!!
二人きりの空間以外でそう呼ぶのは憚られるものねえ。嬉しいような残念なような。
云い間違えた羞恥心を誤魔化そうとしたのか、一瞬だけギュっと手を握る力が強くなった。
くっ…! 愛でたい……!!
「そうだね。塩かけられた心臓麻痺の蛞蝓は放っておこうか」
私はかなり必死でポーカーフェイスを立て直し、Aに微笑みかけた。
「またね、中也くん」
「お、おう…」
ぎこちない笑みを浮かべた中也も、私と同じように動揺が収まっていないのだろう。すれ違う黒服たちに次々とぶつかっていた。
まあ、私はそんなヘマしないけど。
「だあざぁい、幹部殿?」
「きゃう!?」
…黒歴史確定。
ーーー
次へ…
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嘘吐き姫(プロフ) - 大丈夫ですよ。了解致しました、謹んで書かせていただきます。レスありがとうございます! (2020年2月4日 16時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - あっ!すみません・・・コメントできなくて・・・!えっと夢主ちゃんは二人の想いに気づいてないほうがいいです! (2020年2月4日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» どちらでも大丈夫でしたら、私が勝手に書いちゃいます…。 (2020年2月3日 23時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» 最後は夢主ちゃんは二人の想いに気づいた方がいいですか?それとも、気づかないまま…ですか? (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» リクエストありがとうございます、承りました! (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嘘吐き姫 | 作成日時:2019年10月14日 15時