検索窓
今日:25 hit、昨日:20 hit、合計:64,969 hit

この子を守るためならば 〔中也〕 ページ1

りん様リクエスト
ありがとうございます!

〜〜〜

Aside

「あ…あのね、中也…」

「ん?どうした、A?」

「や、やっぱり何でもない!」

「?」

ど…どうしよう。もう二週間は云えてないよ…!

中也とつき合い始めて三年目。

私のお腹に新たな命が宿ったことが判ったのは二週間前。そのときから云おう云おう、今日こそ今日こそと思いつつ、もう随分経ってしまった。

既に姐さま__紅葉さまには相談済みなのだが、肝心の中也には中々云い出せない。

「姐さまぁ〜」

仕方なく、今日も姐さまに泣きつく。

「何じゃ、A。また云えなかったのか」

もはや疑問詞取られてる…。

「どうしたらいい…?」

(わっち)に訊くのかえ…?全く、何故云えぬのじゃ。中也の子なのじゃろう?」

「当然です!」

浮気なんてありえません!

「彼奴が不甲斐ないのかえ?ならば私が鍛え直して…」

姐さまが夜叉を揺らめかせ始めたので、私は慌てて首を横に振る。

「そんなことないです!でも…中也、私と違って幹部だから」

「迷惑じゃ、と云うのかえ?」

私は弱々しく頷いた。

「Aがこれほどまで莫迦とは思っておらんかったわ」

「え!?私莫迦なんですか!?」

あ、姐さま…。ちょっとショックです…。

「うむ。大莫迦者じゃな」

ガッビーン

「中也がそなたとの子を喜ばぬと思っておるのかえ?」

私はもう一度首を横に振る。
中也なら、きっと手放しで喜んでくれる。でも…

「でも、嬉しくても、喜んでくれても…仕事が山の様に…」

「ふん、そんなもの」

そんなもの!?
驚く私と対称的に、姐さまは澄ました様子で云う。

「私が首領に云ってどうにかしてもらうわ。少しも減らさぬと云うのなら、その首を夜叉で脅すまでよ」

姐さま…。

「頼りにしてます、姐さまぁ!?」

「うむうむ。いつでも頼るが良いぞ、愛しのAや。今度こそ中也に云えそうかえ?」

「はい!」

姐さまの優しい手に背を押され、私は意気揚々と中也のもとへ向かった。


けれど、その途中…



私が中也に伝える言葉を取捨選択ながら歩いていると、突然ハンカチのようなもので鼻と口を塞がれ、抵抗も虚しく、私は意識を手放した…。


ーーー
次へ…

この子を守るためならば 〔中也〕 2→


ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーアルファベット

X


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 中原中也   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

嘘吐き姫(プロフ) - 大丈夫ですよ。了解致しました、謹んで書かせていただきます。レスありがとうございます! (2020年2月4日 16時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - あっ!すみません・・・コメントできなくて・・・!えっと夢主ちゃんは二人の想いに気づいてないほうがいいです! (2020年2月4日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» どちらでも大丈夫でしたら、私が勝手に書いちゃいます…。 (2020年2月3日 23時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» 最後は夢主ちゃんは二人の想いに気づいた方がいいですか?それとも、気づかないまま…ですか? (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リアビーバ-さん» リクエストありがとうございます、承りました! (2020年2月1日 16時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:嘘吐き姫 | 作成日時:2019年10月14日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。