【鬼滅の刃】風柱は鬼を救いたい

#_71 ページ28

胡蝶の診察を受け、家に帰ろうかと思うが、俺の傷はまだ塞がっておらず、Aのこともあるので個室に移動させてもらった。

個室にはベッドが2つ。Aはキョロキョロしながらずっと俺の袖を握っていた。





「お兄ちゃん、ここどこ･･･？」





Aは、幼い頃から施設暮らしだったと言っていたしきっと汚ぇ施設じゃないことに逆に脅えているんだろう





「･･･ここは、まあ、言わば医者んとこだ。
心配しなくてもてめぇをどうかしようなんて奴は居ねぇよ」



「みんなは、一緒じゃないの･･･？」






みんな、とはおそらく施設にいた他の奴ら。
多くの女がいた、とは聞いていたがこいつは周りのことも考えながら生きてたはずだ






「俺はお前のことしか知らねぇ」




「そっか･･･

･･････お兄ちゃんも、私の事いっぱい痛くするの、？」



「しねぇよ。そんな元気もねぇしな」






Aは俺の身体中の包帯を見て眉を下げた。
いや、お前がやったんだけどな。






「お兄ちゃん名前、なんていうの？」



「不死川だ。不死川実弥」



「さねみ、助けてくれてありがとう」






ふんわりと笑うこいつに、俺の知ってるAの影はひとつもなかった。

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