ライクとラブ ページ8
スケジュールの都合でしばらく英会話のレッスンが出来無くなった。
あんなに警戒していた奴…いや 彼。
あの日 私のカチカチだった心が涙ともにポロポロと剥がれ彼の優しい眼差しに包まれてから…
意識してしまう。
気がつくとネットで彼の動画やライブ映像を検索していた。 そしてその後必ず後悔する。
そこには 沢山の歓声を浴びてキラキラと輝くスーパーアイドルの平野紫耀がいるからだ。
私の知っている 可笑しなお向かいさんではない。
もう辞めよう 英会話
マネージャーさんに連絡をする。留守電になっていた。
貴方) 〇〇です。 申し訳ないのですが
平野紫耀さんの英会話 これ以上続ける事が出来なくなりました。 本当にすみません
最初から無理だったんだ。
自分の、甘さや弱さを思い知った。
引っ越そう
色々考えてここを賃貸で貸す事にした。
そして手頃なアパートと英会話塾の講師の仕事も見つけた。 幸い荷物と言っても 折りたたみのベッドくらい…あ…テーブル…マグカップ…美味しいから是非食べて!と半ば強引に置いて行った彼が好きだと言うぬれおかき…
どうしよう。
彼のスケジュールは知る由も無いし
マネージャーさんからは一向に返信は無かった。
一週間が過ぎ週末は引越しが決まっていた。
せっかく紹介してくれたコンビニの店員さんにも挨拶と思い 久しぶりに外へ出た。
そしてマジマジとまた要塞のようなこのマンションを見上げた。 何故か涙か溢れきた。
エレベーターにのり14階を押す。扉が閉まる瞬間誰かが飛び込んで来た。まさか…
ふと見ると 黒髪… な訳ないか…
え? そこには息を切らしながら少し怒った様な目をした彼が居た。
紫耀) セーフ いつものパターンだね
貴方) 髪…金髪やめたの? サングラス?
紫耀) 映画の撮影で黒くした。
てかさ 昨日マネージャーから始めて聞いたんだけど
どう言う事? 英会話、理由は?
貴方) ごめん 引越しするの…
紫耀) は?何で?
貴方) そうだ テーブルとか どうしようって思ってたの 会えて良かった
後で返しに行くね
扉が開いた 14階
彼は黙って私を見つめている
そして何も言わず自分の部屋と入って行った。
すぐにインターフォン
見ると金髪にサングラス
え? 金髪? さっきまで黒髪だったよね
貴方) 髪…金髪?
紫耀) あれスプレーだから 今落とした
いつもの 平野紫耀だよ
あのさ 教えて欲しい英語あるんだ 開けて
ドアを開けると ふいに抱きしめられた。
紫耀) あのさ ライクとラブの違い教えて
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作者名:Korokoro.s | 作成日時:2019年11月2日 17時