検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:10,043 hit

アイドルのお仕事 ページ7

ちょっと待って
そう言うと奴は自分の部屋に帰って行った。
しばらくするとインターフォン
そこに映っているのは ニット帽を目深に被り黒縁メガネ そして黒マスク姿の奴が居た。

紫耀) どう?完璧でしょ!

貴方) 完璧かどーかは解らないけど…笑

紫耀) 早く行こ! お腹空いてヤバイ。

2人でエレベーターに乗る

押したボタンは地下駐車場だった

え?駐車場?

貴方) まさか 車?

紫耀) そ 僕の車 近場だと、バレちゃうからさ
ごめん ちょっと遠出になっちゃうけど いいかなぁ

貴方) そうだね その変装のクオリティならすぐバレちゃうもんね 笑 おまかせする

紫耀) アハハ やっぱり?じゃ おまかせあれー

駐車場には如何にも高そうな外車が
手慣れた様子でエンジンをかけ 何処へとも言わず出発した。
途中 私が今の日本のアイドル事情を全く知らなかった事、彼の事を素性の悪いチンピラまがいだと思っていた事を話した。
何故なのか ずっとカチカチになっていた自分のこころが奴が笑うたびにポロポロと剥がれて行くような感じがしていた。
どれくらい走ったのか そこは田園が続く田舎道
大きな一本の木がまるで両手を広げて待っていてくれるように立っていた。
私はその風景を見た途端 あまりの驚きで涙が止まらなくなっていた。

紫耀) え? 〇〇さん どうしたの?
ごめん 僕また何か変な事言った?
待って! マジでどうしたの?

貴方) ここね… うっ うっ
わたし…子供の頃…家族で暮らしてた…


紫耀) え? そうなんだ…
凄い偶然だね… 大丈夫?
嫌な思い出とか… ごめん…

貴方) 違うよ…幸せだったの
家族三人で…幸せだったの…うっ

奴は車を道の横に停めて私が泣き止むまで黙っていていてくれた。
しばらくして ポツンと

紫耀) 〇〇さんの事が知りたい。
どうして幸せだった場所で泣いてるのか
俺さ 気になってたんだ
あの日 初めて〇〇さんに会った日から…
〇〇さん 悲しそうに空を見上げてた

私は まるで慰められる小さな子供のように
外国での暮らし 両親の死 そして1人で日本に帰って来た事を話していた。
気がつくと 奴はじっと私の顔を見て 目に薄っすらと涙を浮かべていた。

紫耀) 僕さ アイドルになったのは誰かを助けたい
守りたいって思ったからなんだ
そりゃ色々拘束される事も沢山あるけど
練習や スケジュールもいっぱいで辛い事もあるけど
僕らの歌やステージを見て 元気になってくれる人が1人でもいてくれたら!って

そうなんだ… 奴はアイドル
私の知らないアイドルなんだ
奴…彼の仕事は アイドル

ライクとラブ→←アイドル



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.2/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
設定タグ:平野紫耀 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Korokoro.s | 作成日時:2019年11月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。