八十四話［崩壊］ ページ24
第三者side
考えるよりも先に声が出た少女
「逃げて！！！！」
「え？」
急に言われた少女からの叫び声とも取れる警告に、街の子供達は何があったのか分からなかった
自分と向かい合っている男、その男の後ろに沢山の子供達
少女はまだ逃げていない皆んなに再び叫んだ
「早く逃げて！！！！
遠くに行って！！！！！」
「う、うん
皆んなあっちに_____________
声が途切れた
変わりに叫び声がした
一瞬にして
目の前で幸せが壊れた
皆んなは死んだ
「どんなに遠くに逃げても駄目なんだよ」
少女の前にいる男が話し始めた
「後ろに居たって、遠くに居たって、血鬼術は届く
無駄だった。無駄だったけど、君の判断は良かった。上出来だ！」
「君には何か感じるものがある
凄く欲しい」
「自分が逃げるよりも先に彼らを逃がそうとするなんて、優しいね
まあ悪く言えば�爐�人好し�瓩世韻鼻�
「どうかな
取引をしないか
君を鬼にしてあげるから、この街で一番最近産まれた赤子を連れてきて欲しいんだ
まあどうせ全員喰っちゃうんだけどね
その子の血を先に取り入れたいんだ
君には良い条件だろう？
まだ産まれたばかりの赤子の命と君の命
いくらお人好しだからって、鬼になるに決まってるよね？」
けらけらと笑う鬼
少女は未だ何も声を発せずにいた
耳鳴りがする。叫んで声が出ない。めまいがする。吐き気がする。
人が死ぬのを初めて見た
それも大勢、しかも友達が
辺りに充満する血の匂いが、
少女にこの状況を語っている
過呼吸になった
心身共に正常に保てなくなった
少女はへたりと地面に座り込んでしまった
「あれ、びっくりしちゃったの？
大丈夫？立てる？」
鬼はハサミを持った手を少女に差し伸べた
もちろん手を取る訳がなく…
その代わりに、少女はハサミを思い切り奪い取り、鬼の胸に突き刺した
「あ、とられてしまった
俺に一撃喰らわせるなんて…
何年振りだろう
ますます欲しくなった
でもごめんね
効かないんだ」
下を向いて座り込んでいる少女の耳を、今度は鬼が掻き切った
しかし彼女には痛さすら感じない
それほど絶望に満ちていた
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イナイレ大好き人間(プロフ) - リリィさん» ありがとうございます〜！！更新遅くてすみません、めちゃめちゃ励みになりました！頑張ります！！！ (2020年2月16日 17時) (
レス) id: 5e13781f6d (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 続き気になります！更新楽しみにしてます！ (2020年2月16日 17時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ大好き人間(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます。面白いなんて勿体ないお言葉です。更新遅くなってしまい申し訳ありません。頑張ります！！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 34131ad84a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 面白いですー！！ 更新頑張ってください！応援しています( *´艸｀) (2020年1月16日 16時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ大好き人間(プロフ) - キアさん» ありがとうございます！更新遅くてすみません。来週からまた再開する予定ですので、引き続きよろしくお願いします！コメントとても励みになりました！！ありがとうございます (2019年12月7日 20時) (レス) id: 874c14cc3a (このIDを非表示/違反報告)
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