マーガレット.２【 隼×翔 】

離れないで ページ31

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広臣side




臣「ただいま…ってうおっ、」


『…ばか、勝手にいなくなんないでよ』


臣「…寂しかったの？」


『…ちょっとだけ、』




…可愛い、可愛すぎるよ この子
俺が家に帰った瞬間 飛び付いて来た

もしかして、電話をかけてから今までずっと
玄関で俺の事待ってたの？
もしそうだとしたら、可愛すぎねぇ？


…ああ、もうやばいって




『ね、臣…私、臣の事好きになっちゃった、』


臣「俺はもっと前から好き」


『ふふ、じゃあ両想いだ』




そう言って嬉しそうに微笑む君
こんな可愛い子、手放したくない
ずっとこのまま 俺の腕の中に居たらいいのに

抱き締める腕の力を強くしたら
Aもぎゅってしてくれて嬉しかった


でもどんどん力が弱くなってきたから
眠くなってきたのかな？
トントン、と背中を叩いてあげると
Aの全体重が俺にかかった


顔を覗き込むと、安心したように眠ってる




『ん…』


臣「…ほんと、可愛いなあ」




寝ちゃったAを抱き上げて寝室に行って
優しくベッドに下ろしてあげた

Aのサラサラな髪を触りながら
少しだけ考え事をした



俺がストーカー被害の事を知った時、チャンスだと思った
守ってあげる、って言った時の
Aはすげぇ安心した顔してたんだ

いつもは手を出せねぇけど、でもこれで近付けるって思った
だから恋人の " フリ " をしようって持ち掛けた
それが案外上手くいったんだよ

それにさっきのAの言葉も
臣の事好きになっちゃった、って微笑みながら俺にそう言った


…このまま恋人になってもいいってこと？

もしそうだとしたら、俺がんばるから
だからこのまま俺の側に居てよ
ずっとこのまま、二人で居よう

俺なら泣かせたりしないし、
幸せにしてやれる


高望みはしないよ
ただ、側に居てくれるだけでいいから




臣「俺から離れないで、」




そう言って、寝ているAの
おでこにそっとキスをして
ぎゅっと抱き締めて俺も眠りについた





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