ある日常の記録～軍師と女戦士の場合～２【ドラクエ11 ホメロス落ち】 (ページ42)

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彼と首飾り5（完結）ページ42

数日後、注文した首飾りが出来上がって来た。

「うわ…」

ホメロスに手渡されて、その場で開けたAは感嘆の声を上げた。
宝石は、店で見た時よりも更に豪華で美しい装飾品となってAの元にやって来た。
素敵すぎて、宝石負けしてしまわないだろうか。

「ほ、本当にもらっていいの…？」

委縮してしまってついそう尋ねると、ホメロスは肯定した。

「当然だろう。それに今後、お前はそれを必要とする日が来る」
「え？」

顔に疑問符を浮かべるA。
そんな日が来るだろうかと自分でも考えたのだが。

「いつかはお前も舞踏会に顔を出す様になるだろう。その時にはそれでも身に着けろ」

どこか皮肉交じりの、でも深い愛情のこもった声でホメロスは教えてくれた。
そして一言こう付け加える。

「勿論私以外の男と踊るのは許さんがな」
「ん……っ」

間髪入れずにされた口づけを抵抗する間もなく受け入れ、Aは身を捩らせる。
ホメロスはいつもの様に、逃がさないと言わんばかりにAの頭と身体を抑え込み更に深く口付けてきた。

時折唇を舐める舌にくすぐったさを覚えながら、Aは身も心もホメロスと言う幸せを感じていた。
愛する人からもらった宝石。
価値に関係なく嬉しい。

「有難う、ホメロス。とっても嬉しい」

ホメロスから溢れんばかりの愛を享受しながら、Aは思った。
この首飾りは、舞踏会に関係なく肌身離さず身に着けていようと。

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あとがき

長編双翼の智将に出てきた首飾りのエピソードをお届けしました。
ホメロスは一見高価な贈り物もさらりとこなせてしまうと言う描写ですが、はた目からは分からない様に、夢主への想いを託してプレゼントしています。

密かに自分の贈り物で夢主を飾り立て、自分のものだと誇示をする意味もあるかもしれません(笑)

因みにホメロスが夢主に首飾りをプレゼントするエピソードは某恋愛ゲームからヒントを得ています。(←ある日常の記録～軍師と女戦士の場合～「ホメロスの悪夢」にそれをほのめかす文章があります)
丁度中の人も同じなんですよね(笑)

また今回のタイトルは、BL小説「彼とダイヤモンド」から拝借しております。
宝石についても少しばかり参考にさせていただいてます。