【APH】短編集(笑)２

告白 ページ21

ドクンドクンと高鳴っている鼓動。

赤くなってるって分からせるかのように頬が熱い。




『待って！……………あの、ね＿＿＿＿＿＿＿』








今日、想いを寄せていたあの人に告白するんだ。


そう意気込んで頑張って作ったお菓子たち。


お菓子を渡したいからとあの人を呼び出して。






「んじゃ、帰るわ。菓子、ありがとうな」

と、お菓子を貰った彼が言う。



あ……帰ってしまう。

想いを伝えなきゃいけないのに……。



『待って！』



つい、呼び止めてしまった。

彼はこちらを振り返った。



『あの、ね………………』



彼の目をしっかりと見て言う。



『ギルが好き』

「………えっ？」



お互い無言で数秒間見つめ合う。



「まぁ、言うと思ったけどな」

『やっぱり？バレてると思ってた』



恥ずかしくて強がってしまう私。



「……………返事はあとで送る」



「ありがとな。本当に。」



そう言って帰って行く彼。

緊張が和らぎ、家へと戻る私。









「ピロピロピロピロリン」と着信を告げる携帯。


『…………ギル……かな？』






ギルベルト嬉しいけど、ごめん。

ギルベルト返事は保留にしといてくれ

ギルベルトAにはもっといい人が見つかるから

A無理だよ

Aだって、ギルに溺れちゃったんだもん









『ちゃんと伝えられて嬉しいけど…………保留だなんて………辛いよ。………………フるなら早くフってほしい』




返ってきた返事は私の中で一番辛く、残酷なものだった。



保留という返事はギルなりの優しさなんだろうけど、
その優しさが人を傷付けたり………するんだよ？

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