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優しさの引き出し方 2 HC ページ11
「はー、重たかった」
「ほんと、すいませんでした!」
「すいませんじゃない。ありがとう」
「あ、ありがとうございます!」
目的地にたどり着いて荷物をドサっと机に置いて、近くにあった椅子に座る。
「ちょっと、お礼ちょうだい」
「はい!なんでもします!何がいいですか?」
「ちょっと、こっち」
無駄に張り切る彼女の手首を掴んで、思い切り引き寄せる。
「俺のこと知ってるよな?」
「あ、はい、もちろん。」
「じゃ、名前教えて」
「Aです」
「じゃ、お礼に今度ご飯付き合って。だから連絡先教えて」
「はい!それくらいお安いご用です!」
そう言って荷物の中から紙をちぎって寄越した彼女。
「じゃ、デート、楽しみにしてる」
「はいっ!…デート?」
語尾にクエスチョンマークが聞こえたけど、無視して背中で受け止めて、ニヤけそうな顔を抑えて俺は部屋を出た。
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作者名:ゆちぇ | 作成日時:2014年7月13日 10時