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「これにする。」
って、俵みたいに抱えられて。えって心から声出たよね。
スカート捲れるとかそう言うんじゃなくて。友達は泣き叫んでるし。
Aちゃん、Aちゃあん、って呼ぶんだけど。黒い大人たちが友達の前に立ったから、見えなくなって。
でも、あの子一人にしたらダメだと思って。暴れたら、地面に落とされた。
そこで初めて、顔を上げて、私を持ち上げていた人の顔を見れた。
すごい、大きな人。白い服を着てて、カッコいい服では合ったけど。顔もカッコいい人だとは思ったよ。
でもね。
「・・・次。暴れたら、ここで食べるよ。」
座り込んだままの私、その人の口の中見たんだけど。牙あって。
この人も。って失望して。つい、すみません、って言っちゃって。あれ、ごめんなさいだっけ。
とにかく謝っちゃって。
で、大人しくココへ連れて来られて。首噛まれて。
・・・言うの恥ずかしいけど、ちょっと気持ち良くなっちゃうんだ、あれ。
私もね、実を言うとそう言う小説読んだ事あるけど・・・、そんな感じ。
でも、死ぬか持って怖さもあって。変な感じ。それに、いつも無理矢理なんだ。
私、嫌いだもん。違和感の塊みたいで、やだ。イケメンでも、無理。
てか、嫌いだし。あの人。人?まぁいいけど。
で、毎日血吸われてます。貧血でグラグラする中、家庭科の授業とか、お母さんの料理とか思い出して、自分のご飯作ってます。
「Aちゃん。」
「あ、高瀬さん。」
私の、好きな人、です。
笑うと目が細くなって、爽やかな人。ニホンテイキグンて言うトコの人。
この人は女の吸血鬼さん達の、家畜。
よく悩みとか聞いて貰ったり、ちょっと勉強教えてくれたり。
話しやすくて、優しい。
家畜同士、あるあるみたいなのも言って、笑ったりしてます。
・・・告白はまだです。
「最近は、どう?元気?」
「あっ、はい。元気です。」
うぁー、喋るだけで緊張する・・・
高瀬さんの詰め襟から少し見えたのが、噛み跡。血はもう固まってるけど、赤黒さが痛々しい。
「見て、これ。面白い本見付けたんだ。」
「えっ、ホントですか?」
高瀬さんが本を開いて、私に身を寄せてくる。正直言うと、本はそこまで得意じゃない。けど、高瀬さんが好きなものだから、
私も好き。
こうやって、一緒に本を看る時間も好き。
本の内容は文学史だった。それも、文学作家の裏話みたいなやつ。
学校の国語の授業で「走れメロス」は読んだけど。
王様ツンデレだなって思った。
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剣、(プロフ) - ありがとうございます・・・ (2017年9月4日 23時) (レス) id: 84eda379fa (このIDを非表示/違反報告)
アカネ*(プロフ) - はい!!ぜひ頑張ってください!剣さんの作品これからたくさん見ますんで! (2017年9月4日 18時) (レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - アカネ様、ありがとうございます!!いいなぁ、クローリーさんと同じ誕生日!羨ましい限りです。亀更新ですが、頑張ります!! (2017年9月4日 2時) (レス) id: c140100b62 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ*(プロフ) - (`・ω・´)ふぉおぉおお私と同じ誕生日のクローリーいいいい((すてき。カッコイイ。これからも頑張って下さい!!! (2017年9月2日 16時) (レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - え、私の名前になってる!?ま、マジですか・・・。修正、しておきますね。それと、こんなものでよければ!!よろこんでいただき幸いです! (2017年3月29日 22時) (レス) id: 08a0f3295f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣、 | 作成日時:2016年11月25日 18時