苦くて切ない、甘い恋のお話。((S.S)) (ページ4)

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二次会いくぞー！とか盛り上がってるけど、私はそろそろ帰りたい。

まだ、仕事残ってるし、できれば明日朝早くに来てやりたいことあるし。

なんて思いながらみんなと歩いてたら…………

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えっ…………？

ある人とすれ違った…………

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ゆっくり振り返ると、私が追いかけ続けた背中が見えた。

ちょっと背丈の小さい、猫背な背中。

………見間違える、はずがない。

あれは、間違いなく私が何年も待ち続けた彼。

「あの……！私はこれで失礼させてください」

「え、Aさんどこいくんですか！」

「ごめんね、菜々ちゃん！」

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急いであの背中を追いかける。

カーキのジャケットを着た彼を追いかけた。

「すばる……すばるくんっ……」

「……っ、はぁはぁ、、」

でも、もう遅くて……もう見当たらなかった。

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チラッと見えた横顔は、6年前とあまり変わらなかった。

………でも少し服の趣味変わった？

スーツっぽい服にカーキのジャケット………

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それに……あのピアス、してた。

"俺がお前のこと守ったる。……これ、卒業したらAは右耳につけるんやで "

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今、なにしてるの？

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もう見当るはずのない彼の容姿を思い出しながら、私はまっすぐ家へ帰った。

ベッドにばたりと倒れ込むとそのまま寝てしまった。

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