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第5話 ページ6

「なんっ…!」

私を見て顎が外れそうなほど驚くサイタマさん。
ジェノスさんは何も言いませんが、驚いているのは確かです。
だって動いてないんですもの。


「変身だけで終わると思ったら大間違いです!
部屋を壊してしまうので攻撃魔法は使えませんが、
幻影を見せて差し上げます。」




【心象よ、惑わしの虚像となれ。】


ロットを床に一打ち。
ワンカウントで世界を表面だけ作り変えます。
そう、居る場所は全く変わりませんが、
五感に作用する実像の様な虚像を作り上げたんです。


瞬く間に狭い部屋は消え失せ、
私たちは星の見える夜の野原に居ました。
やっぱりここは天の川が綺麗ですし、小川のせせらぎの音が心地よいですね!


「これでどうです。
私が色々出来るの、分かっていただけました?」


プンスコ。
そんな表現が適切な仕草で私は2人に問いかけます。



「お、おう。」

きょろきょろとせわしなく周囲を見回すサイタマさん。


「ふむ…ここで攻撃を繰り出したらどうだ?」

ジェノスさんは…認めてくれたのでしょうか…。
でも、攻撃はダメです。


「あくまでこの景色を部屋に投影してるだけなので、
ここで派手なことをすると…
もれなく部屋がバン、です。」


それは困る!といつのまにか寝転がっていたサイタマさんがガバッと起き上がりました。
分かってます。と苦笑しながら言うと、
良かったぁ〜、と間延びした声で言いながらまた寝転がってしまいました。


一応もう一つ、素敵なものを見せましょうか。


【流浪の星よ、ソラを彩れ】


ロットを一打ち。
キラリ。
遠くの空から無数の流れ星が降ってきます。
落っこちてきたりしないので安心して下さい。
これも虚像です。
現実に落とす時にはまた別のスペルがありますので。


「おお〜。」

「ほう…。」


2人が気に入ってくれたみたいで何よりです。
サイタマさんの頭に星明かりが反射しているのを見て吹き出しかけたのは秘密ですよ…?



「そろそろ5分経ちますし、戻しましょうか。」



そう言うと、2人はきょとんとした顔でこちらを見ました。
もしかして、忘れているのでしょうか。



「お蕎麦、丁度茹で上がる時間ですよ?」


2人同時に納得した顔になったので、
今度こそ私は笑ってしまいました。




【総ては幻想の内。其は覚めて然るべきものなり。】


普通の部屋に戻した後は、
みんなでお蕎麦を食べつつ、
サイタマさんが今までどんな怪人を倒してきたのかを聞かせていただきました。

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アルっさん(プロフ) - 気長にお待ちしてます〜。 (2019年9月13日 20時) (レス) id: b3d637dde1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴ子(プロフ) - うん!!また、今たまってるリク消費できたら魔法少女versionも描きたいです! (2019年9月13日 20時) (レス) id: 2441a2e2ab (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - 原作読みながら台詞入れていきますので、少し更新が遅れますがどうぞよろしくお願いします(*´-`) (2019年9月13日 20時) (レス) id: b3d637dde1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴ子(プロフ) - わわ!!?貼ってくれてる!!めっちゃ嬉しいです( ´,_ゝ`)アリガタヤー   これからも応援してます! (2019年9月13日 19時) (レス) id: 2441a2e2ab (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - ありがとうございます( ̄∇ ̄)引き続きお楽しみくださいませ! (2019年9月13日 13時) (レス) id: cdae6f79c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルっさん | 作成日時:2019年6月25日 21時

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