淡い息吹 ページ19
「もう夜なんですが、静かにしていただけると……どんな状況です?」
流石のうるささに痺れを切らしたのかしのぶさんがやってきたけれど、
阿鼻叫喚とも言えるこの状況に眉をひそめた。
善逸君は号泣してるし、私は震えてるし、炭治郎君と伊之助君は私のことを見つめているのだ。
私も正直今の状況の意味が分からない。
でも言わなきゃ。
「あ、あの、しのぶさん…!」
「?何ですか?芳香さん。」
「さっき感覚鋭敏なこの子たちに言われたんだけど…私、身籠ってるかもしれないって…!」
「…!それは本当ですか?」
一瞬少し目を見開いたしのぶさんは、直ぐに3人に確認をとった。
「ホントですよぉぉぉぉぉおぉ‼
だってAさんのお腹から小っちゃい命の音がするんですもんんん‼」
「俺の兄弟を身籠っていた母と同じ優しい匂いがします‼」
「絶対腹ん中なんか居るってコイツ‼」
最近少しずつ頭角を現し始めた3人組が言うことだからしのぶさんも信じたらしい。
今から妊娠しているのか判断するとのことで私は診察室に引きずられて行った。
色々と、ご飯は食べられるのか、匂いだけで気持ち悪くならないか、
最近ぼーっとするか、なんだかお腹が張ってきた気がするか、とか。
匂いで気持ち悪くなったことは無いけれど、基本的に全部当てはまった。
「芳香さん。」
「はい。」
部屋に緊張が走る。
、
。
、
。
、
「貴女は……高確率で妊娠しています。」
「……そう、ですか…。」
「はい、おめでとうございます。」
どうしよう。全然実感が湧かない。
というか、これから鬼殺隊としての仕事はどうなるんだろう。
子を産んで育てたらもう復職は難しいよね。
じゃあ私はその先何をすれば良いのかな。
そもそも子どもがいるってどんな感じ?
どんな子が生まれてくるのかな。
「あまり深く考えすぎ無いほうがいいですよ。長い時間をかけて向き合うことが大事です。
まあ、私も経験が無いので本の受け売りなのですが…。」
その言葉で我に帰った。
確かに、そうだ。
今からそんな先のことを考えてどうするって言うのだろう。
「そうですね。ごめんなさい。えっとじゃぁまず、実弥さんとお館様に連絡を…」
「お館様はもう床に就かれているでしょうから明日にしましょう。
不死川さんにはもう鴉を飛ばしても良いかも知れません。」
こうして妊娠(したかも知れない)報告をする算段が整えられていった。
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くみ(プロフ) - このお話大好きです!続き楽しみにしてます(^○^)! (2019年10月5日 18時) (レス) id: b6c0432515 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - どピンク、えちえちと、御自覚があるようでしたので注意させて頂いたのですが無駄な様でしたね、キャラクターと作品を借りているという事もあるのできちんと棲み分けて頂きたかったですが残念です。返信は不要です。 (2019年9月19日 19時) (レス) id: c604d4f72b (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - キャプション見ていただけるようにして覚悟有りの方のみおkにしてるので察した人ブラウザバックと書いてありますしそもさんそれなら短編でそういう表現してる方もたくさんいらっしゃるので大丈夫だと思っていましたすみませんこのまま行きます。 (2019年9月19日 17時) (レス) id: b3d637dde1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 性的な表現を含んでいる為フラグを立てた方が良いのではないでしょうか? (2019年9月19日 17時) (レス) id: c604d4f72b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - さねみん尊い… (2019年9月17日 17時) (レス) id: 7dcc80bca5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルっさん | 作成日時:2019年9月11日 9時