05：知って良い事、悪い事。 ページ6
「ぇ・・・」
クローリーさんの後ろにある、廊下の端。何も、いない・・・？
消えて、くれたのだろうか。いつも、『あちら側の住人』が出た時は、私が気絶するか人が来るかでないと、消えなかった。
けど、今は？クローリーさんは最初からいた。だとしたら、いつも私だけが見えていて・・・皆が、私を変な目で見る。消えてくれる事なんて、なかったのに。
・・・どうして。
「ぁ・・・あ、すみません・・・。取り乱して、しまって。」
「ホントに大丈夫なの？酷く・・・怯えてるけど。顔色も宜しくないよ？」
「ぁ・・・」
クローリーさんの手が頬を滑る。その手も、安心する。クローリーさんに触れられる事が、安心する。
「立てる？」
「すみません・・・手間取らせてしまって・・・」
差し伸べられた手を握らせてもらう。いや、と爽やかに笑うクローリーさん。
最近思う。吸血鬼は、恐れられる存在だけれど・・・実際は、人間とさして変わらない。むしろ、人間の方が怖いくらいだ。
「・・・・・・あぁ、君はあれか。」
「あれ、？」
廊下を再び歩き出していて、クローリーさんがふと呟いた。
「視える人、？」
「・・・・・・えぇ。」
やっぱり、気付くよね・・・。フェリドさんも、すぐに気付いた。吸血鬼は、頭が良い方ばかりなのかもしれない。勘の鋭さも。
「やっぱり、それは怖いものなのかな？」
「私は、怖いです。慣れてしまう方も、いるかと思います。」
「ふーん、視えると・・・夜は怖い？」
「はい。・・・でも、フェリドさんは夜中に起きていてくれることが多いので、凄く助かります。」
「君は吸血鬼に助けを求めるの？」
私の先を行くクローリーさんが振り返る。よく考えてみれば、ずっとフェリドさんに助けられてばかりだ。もう１８なのに・・・自立しないといけないのに・・・。
「・・・はい。」
「そんな睨まないでよ。気を悪くしたならもう言わない。」
「え、あ・・・すみません。」
睨んで、いたのだろうか・・・私は。
「あの、ウイルスとか仰っていましたが、・・・私、知らなくて。フェリドさんやクローリーさん、あと、『女王様』は何をしようとしているのですか？」
「・・・んー、さぁね。」
顎に手を添えて、クローリーさんは歩き出す。
「教えて下さい！フェリドさんも、言葉を濁してしまって・・・私は、知りたいんです。上の事を、」
「上の事を知りたいなら、君の『お兄さん』に聞け。僕達がしようとしている事は、知らなくていい。」
「・・・。」
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アカネ*(プロフ) - いやいや、めっちゃおもろいですー！読ませてもらってます！！(￣▽￣) (2017年9月5日 6時) (
レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - 巡ってくれてるんですか！？あ、有難き・・・。こんな更新しないプー太郎ですみませんーーーー！！！！！ (2017年9月4日 23時) (レス) id: 84eda379fa (このIDを非表示/違反報告)
アカネ*(プロフ) - んおおおおおお(( はい。やはり剣さんの作ったものは全部面白いです！頑張ってください！ (2017年9月4日 20時) (レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
空 - 確かにな！個人だったら頭逝ってる人とやりてぇなｗｗ (2017年2月16日 20時) (レス) id: 76247c4d35 (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - まぁ相手に寄るわな (2017年2月16日 17時) (レス) id: 359f1a87d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣、 | 作成日時：2016年3月20日 0時
