32：寂しがったって、いいでしょ？ ページ33
クローリーがAの口にキスをしようとし、彼女は咄嗟に言葉を紡ぐ。
「か、構う・・・って・・・具体的に、どうすれば良かったんでしょうか・・・？」
「キスとか？はい、ちゅー。」
クローリーはニッコリと笑顔になりキスをしようとする。
「ままま待って下さい・・・！その、き、キス以外には・・・！」
「無いよ。」
顔を真っ赤にしたAは、また、絞り出す様な声で、
「い、一回、だけ・・・なら・・・」
「うん、分かった。一回ね。口離すまでが一回で良いよね？」
「普通はそうなんじゃ・・・？」
Aの問い掛けに、クローリーは一瞬キョトンとし、そうだね、と笑顔になる。
固く目を閉じたAの唇を舐める。ビク、として彼女は目を開くが、
「口は付けてないよ？まだベロだけ。」
「うぅ・・・」
そんな事を言う彼に、してやられたと心の中で嘆く。
「・・・僕とキスするの、やだ？」
「嫌では、ないです・・・けど、すごく、恥ずかしい、です・・・」
そこまで言って、顔を覆った。が、クローリーがその腕を退ける。
「じゃあ、目一杯恥ずかしがって。」
「え、」
「僕を寂しがらせた罰。」
「あ、・・・んむぅ・・・！」
後頭部を抑えられ、口付けされる。
クローリーの唇がAのものに被さっている状態だったキスから、いつしか舌同士で触れ合うようなキスになっていた。
「ん、んー・・・」
クローリーが薄く目を開き、Aの舌を軽く吸う。
「っ、ぅん・・・んん・・・！」
クローリーが舌を動かすたびに、体を捩る。だが、後頭部に続き、腕で太腿を、その手で腰を掴まれ、顔を反らすことも、体の密着を緩めることも出来ないのだ。
「ん、く・・・、」
くらりと酸欠で視界が揺れる。
そこで漸く、クローリーは口を離し、“一回”を終わらせた。
「っは・・・、大丈夫？」
「っはぁ・・・！はぁ、はぁ、はぁ、」
口を離した途端、酸素を取り込む彼女を見て、クローリーは苦笑いする。
「今度はキスの仕方、教えてあげようか。」
「そ、それはまたの、機会で、お願い、します・・・」
未だに肩で息をする彼女の額を、自分の肩へ付ける。
「はは。」
とクローリーは笑った。
それから暫くクローリーはAを後ろ抱きにしていた。Aの持つ本の文章を退屈そうに目で追っていれば、
「・・・A？」
彼女の頭が舟を漕ぎ始めた。うたた寝を始めた彼女に、クローリーは笑みを零した。そっと彼女の持っている本をそのページのまま、テーブルに伏せた。
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アカネ*(プロフ) - いやいや、めっちゃおもろいですー！読ませてもらってます！！(￣▽￣) (2017年9月5日 6時) (
レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - 巡ってくれてるんですか！？あ、有難き・・・。こんな更新しないプー太郎ですみませんーーーー！！！！！ (2017年9月4日 23時) (レス) id: 84eda379fa (このIDを非表示/違反報告)
アカネ*(プロフ) - んおおおおおお(( はい。やはり剣さんの作ったものは全部面白いです！頑張ってください！ (2017年9月4日 20時) (レス) id: b55415a21a (このIDを非表示/違反報告)
空 - 確かにな！個人だったら頭逝ってる人とやりてぇなｗｗ (2017年2月16日 20時) (レス) id: 76247c4d35 (このIDを非表示/違反報告)
剣、(プロフ) - まぁ相手に寄るわな (2017年2月16日 17時) (レス) id: 359f1a87d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣、 | 作成日時：2016年3月20日 0時
