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「意外とアイツは」 ページ8

まさか、だ。まさかこんなに早くにライバルが出来てしまうとは。
しかも相手はあのクソヤンキー。アイツだけは絶対にないと思っていたのにも関わらず、ついさっき衝撃の告白。

そんなことを考えていた私は、授業をまともに受けることが出来ずにいた。社会だけは真面目に取り組もうと思っていたのに。
一瞬、自我に戻ると松葉先生は生徒に質問を投げかけていた。これはまずい、と思い教科書をペラペラとめくりいつ指名されても良いように準備を完璧にしておいた。

すると、先生は「この事を行った国はどこですか」と質問を投げてくる。
そして私の席周辺を見渡すと、


「では楓さん」


と。指されなくて良かったとほっとしたのも束の間、楓の焦っている声が耳に入る。

「へっ、え、えっと……」

楓は歴史と公民は得意だが、地理だけはどうしても苦手らしい。まぁ、私は社会全般が苦手なのですこの問題も分かるはずがなかった。分かっていたら、教えたい気持ちで山々なのだが。

すると、私の隣にいるアイツが小さな声で何かを呟いた。「……イギリス」そうアイツが言うと楓はオドオドと声を放った。


「イギリス、です」


すると、「正解」と先生が言葉を放つ。それに隣のアイツは楓に向かって親指を立てる。私からしたらいつもと違いすぎるソイツに笑いそうになるのだが、楓は「えへへ」と幸せそうに笑っていた。


いや、何でだ。私だって答えが分かれば教えていたにも関わらず。なぜアイツが答えを知っていたのか。見るからに勉強なんかしなさそうじゃないか。そう思いながら、隣をチラ見すると熱心に授業を受けているソイツ。


何だか負けた気持ちになり、私も熱心に授業に取り組み始める。これは私の悪い癖でもあり良いところでもある。あまりに負けず嫌いなので負けた気持ちになると一気に熱が入るタイプなのだ。




そして、あっという間に終わりのチャイムがなると松葉先生はいつもの様に直ぐに立ち去っていく。
そしてアイツも廊下へ出ていくと私はすぐに楓の傍に近寄る。
すると私の目を見てニコっと優しく微笑みかける楓。


「意外と、いい人だね」


楓はそう言うと照れている様子で、両手を自らの頬に持っていく。照れている楓を初めて見る気がして私はあのヤンキーに対して、殺意が駄々漏れになる。


「あ、あいつだけは絶対にダメ!」


私はそう言うとしばらくの間、楓に口うるさく声を放っていたのだった。

「男子になった私」→←「恋に性別は関係ない」



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設定キーワード:恋愛 , LGBT , オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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雪見だいふく(プロフ) - 旅人さん» ありがとう御座います。更新頻度は遅めかもしれませんが、楽しみにして下されば嬉しいです。 (2月20日 19時) (レス) id: b9c47787f2 (このIDを非表示/違反報告)
旅人(プロフ) - 考えさせられる小説ですごく良いと思います。更新楽しみにしてます。 (2月19日 13時) (レス) id: 2893bc3ddf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪見だいふく | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayu02071/  
作成日時:2019年1月9日 20時

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