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これはまだ2人が幼かった頃のお話。
「亜月ちゃんは、僕のこと変だと思わないの?」
男の子は幼稚園の遊び場で遊んでいるが、彼は他の子とは少し違っていた。
彼は、女の子とおままごとをしながらそんなことを言葉として放つ。
「なんで?」
彼にそう問いかけられた桜森亜月はそう言葉を返した。
彼女は彼が大好きだった。彼女曰く、「将来の旦那さん」らしい。彼女は他の子とは変わらない可愛い女の子だ。
「だって僕、皆に女の子みたいって」
彼は、この歳でも少しだけ疑問を抱いていた。男の子は外で遊ぶもの、男の子はズボンを履くもの、男の子は女の子を好きになること、彼はその常識、云わば社会の規則に疑問を抱いていた。
しかし、幼い彼女にはその疑問は分からなかった。
「どこがおかしいの?」
「えっ?」
お母さん役の彼女は今尚、手におもちゃのフライパンや包丁を持っている。それを床に置くと彼に対し、両手をバッと広げる。
「そんな楓ちゃんも大好きだよ!」
そして彼女が、彼に豪快に抱き着くと周りの友達からは「きゃー!」という黄色い叫び声が聞こえる。
彼女のそれに応えるかのように彼も彼女の背中に手を回したのだった。
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雪見だいふく(プロフ) - 旅人さん» ありがとう御座います。更新頻度は遅めかもしれませんが、楽しみにして下されば嬉しいです。 (2019年2月20日 19時) (レス) id: b9c47787f2 (このIDを非表示/違反報告)
旅人(プロフ) - 考えさせられる小説ですごく良いと思います。更新楽しみにしてます。 (2019年2月19日 13時) (レス) id: 2893bc3ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪見だいふく | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayu02071/
作成日時:2019年1月9日 20時