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｢あんなの、その場逃れの台詞ですって先輩……｣
と言うと先輩は｢え｣と。その反応に私も｢え｣と声が漏れる。うん……えーと、何なんだこの状況？
｢ん？私あれ結構本気のナンパだったんだけど｣
あー、なるほどー。そういうすれ違いねー。私は先輩が私を助ける為にナンパを装ってくれてたと思ってたけど、先輩は本気で私にナンパしてたのかー。そういうことねー。
……いや、どういうこと？
｢とりあえず、私は君と1発ヤリたいからホテルにいきたい｣
何故か1周まわって冷静になった私は女同士の1発って、何でカウントされるの？という疑問が頭を過ぎる。
｢頭を冷やしてください先輩！それただの自分の欲じゃないですか！｣
先輩はこういうところがあるのが少し悪いところ。とりあえず私はセクハラ上司と昔は呼ばせて頂いていたくらいにセクハラ紛いの発言をしてくる。いつもはかっこ良くて美人なのに本当に勿体ない。
しかも何故か、セクハラ発言は私にしかしてこないらしく、昔は頭を悩ませていた。
｢自分の欲じゃ、ダメ？｣
｢え？｣と。夜のお店の光に照らされた先輩はいつにも増して綺麗に見える。その姿に胸がドクンと脈立つのを感じ、必死に抑える。
｢後は君次第なんだけど｣
唇を優しく撫でてきた先輩に驚き、顔が熱くなる。それを見た先輩の妖艶な笑みが私の鼓動を早くする。
なんで私の心臓はさっきからドクンドクン煩いの…
しかし自分で抑えることが出来るはずもなく、私は心臓辺りに両手を当てるとギュッと拳を握った。
｢て、手加減してくださいね｣
｢よし、楽しもっか｣先輩はしてやったり顔をすると、いきなり私に口を合わせてくる。ちゅっとリップ音が響くと｢はぁい！？｣と声が漏れる。
｢そんなに驚くこと？そんなんじゃ、持たないよ君｣
ダメだ、心臓がはち切れそうだ。いつの間に私、この人のことをこんなに好きになってたんだろうか。
｢後でもっとすごいことしてあげる｣
……私はこれから、どれほど心臓を暴れさせてしまうのだろう。
Fin
(『百合詰め日替わり短編集』よりセクハラ上司×事情中部下の続編)
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読み漁り文々(プロフ) - 好きです~!百合のふわふわした感じが伝わってきます、、 (2020年7月27日 19時) (
レス) id: 38e11e6f87 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 雪見だいふくさん» お話、全部面白くて可愛くて好きです！更新頑張って下さい！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます〜！是非お話にしてみますね〜！ (2020年5月4日 18時) (レス) id: 26dbbe1ca5 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 性悪生徒の先生の嫉妬が見たいです。平気ですか？ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
そら - 雪見だいふくさん» あざます！！！！！！！ (2020年5月1日 7時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪見だいふく | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayu02071/
作成日時：2020年3月13日 8時
