セクハラ上司 ページ5
27歳にして、人生最大のピンチ直面中
｢おねーさん、俺と少し楽しまない？｣
ほんと、しつこい奴。これだから男は嫌いだ。欲に任せて女に迷惑をかける。
痛みだって妊娠だって出産だって子育てだって女が1人で背負うんだっつーの！男のくせに生意気なんだよ！
私はイライラしながら愛想笑いで誤魔化すが、ナンパ野郎にそんなものは効かない。1度男のピンポイント部分に蹴りでも飛ばしてやろうか。
今日は会社で失敗してしまって1人で飲みに行っていたら帰り際にこれだ。今日はとことんついてない。
困り果て、遂には本気で蹴りを入れようかと迷っていたそのときｰｰｰ
｢お姉さん、落としましたよ｣
｢え？｣
聞いたことのある声。この落ち着く声はｰｰｰ
｢フェロモン｣
やっぱりだ。やっぱりこの上司は……
私の上司である真理さんは、聞いての通り頼りになる美人さん。
因みに真理さんは、今ここで私の落としたフェロモンを拾ってきてくれたらしい。
ここで引っ込めばいいもののこのナンパ野郎はとてつもなく厄介だ。
｢お知り合い？知り合いさんも美人だね！そこの美人さんもこのあ｣
｢この後1杯どう？｣
｢1杯じゃ物足りないので、泊まりでお願いしまーす｣
ナイス！ナイスだ真理さん！
手を組んで真理さんと共に歩き出す私達をナンパ野郎は｢は、え、｣と戸惑った様子で、遂には諦めてくれたよう。
男って本当に厄介だ。ちょっとこの前男と揉めてから今凄くひねくれてる。そのときにも真理さんが慰めてくれて……。何か最近になると、男と付き合うより女同士で付き合った方が楽なんじゃないかと思い始めてる。
……と、ナンパ野郎から逃げられたのは良いものの真理さんがどこに向かって歩いているのかが分からないままだということに気付き始めた。
｢真理さん。今どこに向かって私達は歩いていますか｣
何となく、何となくだが。さっきよりも大人の世界に入っているような気がして私は表情一つ変えずにそう問う。
｢どこって……ホテルしかないでしょ｣
｢はい？｣
おっと、ここで急ブレーキ。
今希望に向かって歩き出してるかと思ったよ。逆に絶望に向かって歩き出していないか私達。今この人ホテルって言った？いやあ、あのナンパ野郎から逃げられて今日は絶対に大人の世界には入らないかと思ってたよ。今日は純粋な私で終われると思ってたよ。
｢さっき泊まりで、って言ってたから｣
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読み漁り文々(プロフ) - 好きです~!百合のふわふわした感じが伝わってきます、、 (2020年7月27日 19時) (
レス) id: 38e11e6f87 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 雪見だいふくさん» お話、全部面白くて可愛くて好きです！更新頑張って下さい！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます〜！是非お話にしてみますね〜！ (2020年5月4日 18時) (レス) id: 26dbbe1ca5 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 性悪生徒の先生の嫉妬が見たいです。平気ですか？ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
そら - 雪見だいふくさん» あざます！！！！！！！ (2020年5月1日 7時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪見だいふく | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayu02071/
作成日時：2020年3月13日 8時
