On ページ10
皆がある程度食べ終わり、片付けを始める。
そこでルリが、ぽそりと呟いた。
「……誰も傷ついて欲しくない……」
「ルリ……」
それは切実な願い。
村の存続を願う巫女としてだけじゃなく、心からの彼女の想い。
「もう戦いは避けられないのですね」
「ぶち殺し合いしに行くっつーわけでもねえ。俺ら科学王国の勝利条件は意外とシンプルなんだよ。復活液の原料が採れる、奇跡の洞窟の制圧だ」
不安な表情のルリに千空は不敵に笑って答えた。
この戦いの、本当の目的を。
「向こうのお仲間とケータイで連絡取れりゃ、司帝国無血開城も夢じゃねえ」
その一言に、ルリはようやく肩の荷が降りたようにホッと息をついた。
怖い、その言葉だけでは言い表せないくらいに大きな不安。
その一片でも無くなったのなら、いいのだけど。
「その千空のお仲間さんってのは、ちゃんと無事なの？」
「ずっと敵軍に潜入しているのだろう？危険じゃあないのか？」
そういえば、というふうにカセキじいちゃんと金狼が千空に尋ねた。
特に門番として村の安全に気を配っている金狼にとってはそこは一番気になるところだろう。
「ま〜、そこは問題ないっしょ」
「あﾞあ、大樹と杠……あの二人はサクッとくたばるようなタマじゃねえよ」
それに対して、千空は不安や心配は欠片もみせず答える。
そこに寄せられる信頼はやはり絶大なもので、ほんの少しだけ羨ましかった。
「へぇ〜？どんな人達なんだろ！きっと千空の仲間だから……そうとう頭キレキレなんだろうな！」
それを聞いていた銀狼は、ほやほやと考えを膨らませる。
こんな感じで〜あんな感じで〜、と話した特徴を総合すると、かすりもしないくらいの人物像ができあがっていた。
「ぶふっ」
「誰だこいつら！？一ミリも似てねぇ！大樹は体力担当の雑頭だぞ」
思わず笑ってしまったけど、千空も同じように驚いていた。
代わりに杠と大樹くんの本来の様子を伝えると、今度は逆に銀狼が驚きの表情を浮かべた。
「えっ！？イメージと全然違う」
「はは、まぁ会ってない人は大抵そう思っちゃうよねえ」
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マジモンの名無し(プロフ) - たむたむさん» かなり過ぎてますが。もしまだ夢小説やっているのでしたら更新できませんでしょうか、、久しぶりにこのような素晴らしい作品に出会えて感動しております 陰ながら応援させていただきます (1月29日 15時) (
レス) @page15 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ - 更新しないんじゃん (2022年7月15日 18時) (レス) @page15 id: 957a1dccfb (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 忙しいかもしれませんが、更新待ってます！頑張ってください、応援しています…！！ (2021年9月17日 18時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＿＿＿(かせん) | 作成日時：2021年4月12日 0時
