Altı ページ6
「「「おぉ〜!」」」
親しみのある食べ物が『宇宙食』に。
それは一体どんなものだろうと、皆は期待に声を上げた。
「はいはい!僕協力するよ!だってすっごく食べたいもんねラーメン!すっごく!」
「銀狼……貴様、何の宣言だ……?」
その中でも特に声が強かったのが銀狼だった。
大方美味しい猫じゃらしラーメンがたくさん食べれるからという理由だろう。
彼の、欲に忠実な態度に笑みがこぼれた。
「しかし、なぜその『宇宙らぁめん』とやらが戦いに……?」
そこにコクヨウさんが、みんなのもっともな疑問を呟いた。
たしかに、宇宙食を作ったところでそれが司帝国に勝てる道筋になるとは思えない。
「あぁ!熱々のらぁめんを一斉に敵に投げつけるのだな!?」
「お父様……多分それは違います」
「んなぁ!?」
少し唸って出した答えは、娘のルリに一刀両断されてしまった。
落ち着きのある彼女に切られてしまったことが悲しいのか、コクヨウさんは若干涙目になっていた。
いや、うん…………発送がユニークなのはいい事だけど今回は少し違ったみたいですね。はい。
「宇宙船には重力も無けりゃ、メシを優雅に楽しむ余裕もスペースもねえ。その状況でもソッコーで作って食えて栄養満点──さらに小さくて軽い。そんな超絶合理的なおありがてぇメシが宇宙食っつーわけだ」
千空は人差し指を立てて、宇宙食のメリットを話した。
……ソッコーで食べられる……栄養満点……
ピコン、と私の頭の中に結論が出る。
「……そっか!」
「?」
「司くんたちが冬の間に仕掛けて来ないのって、仲間を増やしたいだけじゃなくて──」
「
私の言葉を繋いで、千空は頷く。
戦力というのは戦いにおいてはとっても大事だ。
けど、その戦力は全て人間によるもの。
戦ってれば人はいつかお腹が空いてしまう。
戦うだけじゃなくて、移動するだけでも。
人数が多ければ多いほど、必要な食べ物も多くなる。
実りの少ないこの冬で、司軍が全てを賄えるとは到底思えない。
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マジモンの名無し(プロフ) - たむたむさん» かなり過ぎてますが。もしまだ夢小説やっているのでしたら更新できませんでしょうか、、久しぶりにこのような素晴らしい作品に出会えて感動しております 陰ながら応援させていただきます (1月29日 15時) (レス) @page15 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ - 更新しないんじゃん (2022年7月15日 18時) (レス) @page15 id: 957a1dccfb (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 忙しいかもしれませんが、更新待ってます!頑張ってください、応援しています…!! (2021年9月17日 18時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:___(かせん) | 作成日時:2021年4月12日 0時