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On iki ページ12

「『あ゙ー、わかった』じゃねぇー!!!ひとつもわかんねぇーー!!!!」
「うわっ!?」


扉をノックしようとしたところで、中からクロムの大きな声が聞こえてきた。
それに驚いて、足を滑らせる。

何とか落ちないようにと踏ん張ろうとして、つい扉を掴んで開いてしまった。


「あ゙!?」
「あれ?夏目ちゃん!?」
「え?え??」


扉の縁に両腕を引っかけて落ちないようにぶら下がっていたら、何故かクロムだけじゃなくて先輩までいた。

疑問符を浮かべてなんとか状況を理解しようと考える。
──けどその前に


「あの〜……ちょっとお邪魔してもいい?」


腕が痛いし寒いのでそろそろ中に入りたいです。





「千空の設計図持ってっちゃってたみたいでさ」
「おー、わざわざご苦労なこって」


先輩の手を借りて、何とか中に入って扉を閉める。

千空に丸めた設計図を手渡すと、ぱらりと確認して腰のポーチの中に入れてしまった。


「はは、返さないと気になって寝れなくてさ。ところでクロムはなんで叫んでたの?」
「おぅ、こいつらがなんかコソコソ話しててよ。ぜんっぜんわかんなくて飛び出しちまった!」


どうやら私とクロムは同じタイミングで天文台に突撃していたらしい。
千空とクロムがなにかを話してると思ったけど、違ったみたいだ。


「頭っから手順追って説明してやれメンタリスト」


しゃーねー、と少し面倒くさそうな顔をしながら、千空は先輩に話を振った。
その間にクロムがぶち破ったらしい床を治すのを手伝う。


「まず最初に、大樹ちゃんたちにケータイをお届け。こーっそり司軍に聞かせて、リリアンちゃんの歌を流す。で、騙す!『これ、アメリカからの電話!世界は滅びてなんかないよ〜!』」
「……、」

先輩は指を立てて、ざっくりとした流れを説明する。

まさか、声帯模写ができるのは知ってたけど女声も習得していたとは……!!
作戦の狡猾さにも驚くけれど、先輩の能力にもあんぐりと口を開ける。


「ククク、連中は旧世界がもう滅びたと思ってったからお強い司リーダー様についてってんだ」
「いや滅びてんだけどね〜」


だが、と千空は言葉を切る。

──実はアメリカが復興していたと知ったら。
──助けが今日本に向かっていると知ったら。

今の状況はひっくり返る。
より強力な、そして信頼できる指針が出てくるのだ。
安全と安心が確保されるのなら、みんなはそちらに傾くだろう。

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マジモンの名無し(プロフ) - たむたむさん» かなり過ぎてますが。もしまだ夢小説やっているのでしたら更新できませんでしょうか、、久しぶりにこのような素晴らしい作品に出会えて感動しております 陰ながら応援させていただきます (1月29日 15時) (レス) @page15 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむ - 更新しないんじゃん (2022年7月15日 18時) (レス) @page15 id: 957a1dccfb (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 忙しいかもしれませんが、更新待ってます!頑張ってください、応援しています…!! (2021年9月17日 18時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:___(かせん) | 作成日時:2021年4月12日 0時

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