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「ヌナ！」
両サイドからそう声がかかったのは、ある日の昼休みの食堂。
今日はこの時間誰も大学へ来ていないようだから、ひとりでランチかな、と思っていたところだった。
左から後輩のミンギュ、そして右からはこれまた後輩のイチャンくんが同時に声をかけてきて、私だけじゃなく声をかけた同士も驚いている。
「びっくりした……
ふたりともどうしたの？」
「えー、俺はヌナが居たから
一緒にランチしようと思って！」
ミンギュがにかっと笑って「いいでしょ？」と私の手を握る。相変わらずな子だな……と思ってそのままにさせていると、繋がれた手を見てまたも驚いた顔をするイチャンくん。
「えっ
ヌナ、ミンギュヒョンと……」
「えっ？ ああ、
イチャンくんも一緒に食べる？」
「いや、そうじゃなくて……」
「ミンギュヒョンと付き合ってるんですか？」
真剣な顔をしてイチャンくんが尋ねるから、思わず吹き出してしまう。
私たちのやりとりを聞いていたミンギュは「ヌナ笑うとか酷い！」なんて言いながら、自分も笑ってる。
「ミンギュは可愛い後輩だもん
ね？ ミンギュや」
「あは、俺可愛い〜？」
「もちろん、イチャンくんもね？」
私が付け足すように言うと、イチャンくんは少し不満げな顔をする。あら、可愛くない。
こうやって後輩扱いをすると、時には寂しそうな顔をするし、時には拗ねたり、不満そうな顔をする。
それでもやっぱり、可愛い後輩の一人でしかないから、私にはどうしようもないんだ。
「可愛い後輩たち
奢ったげるから好きなのを選びなさい」
やったー！と嬉しそうに食券の券売機へと駆け出すミンギュとは対照的に、その場から動かないイチャンくん。
「ほら、行こうよイチャンくん」
「ヌナ、ミンギュヒョンとは
本当に何にも無いんですか？」
「無い無い、
ミンギュは誰にでもああだから」
「でも、僕は誰にでもじゃ無いです」
「え……」
「……ヌナ、僕
本当にヌナのことが好きなんです」
じっとこちらを見つめるから、一瞬時が止まったみたいに、動けなくなる。
イチャンくんからの告白なんて、もう慣れっこだというのに。
「はいはい、それで？
お昼は一緒に食べるの？食べないの？」
「食べますけど！」
もう！と今度はプリプリと怒り出すイチャンくんの背中を押して、私たちも券売機に向かった。
たまに真剣な顔をして、驚かせないでほしい。
彼の背中に隠した頬が、何故だか熱いような気がした。
続く (更新停止中)
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my(プロフ) - skyさん» ありがとうございます！少しずつですが更新続けていけたらいいなと思いますのでよろしくお願いします！ (2020年11月11日 23時) (
レス) id: 34a0877eba (このIDを非表示/違反報告)
sky - このお話の更新が楽しみです！更新頑張ってください！！ (2020年11月11日 21時) (レス) id: 31a51e30b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：my | 作成日時：2020年11月9日 1時
