見上げてみれば、花開く。【煉獄杏寿郎、猗窩座】

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ーー炎の呼吸 壱ノ型 不知火

ーー炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天

ーー炎の呼吸 参ノ型 気炎万丈

ーー炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねり

ーー炎の呼吸 伍ノ型 炎虎


煉獄さん目掛けて型を出していくが
わたしの日輪刀はかすりもしない
まあ、かすったらやばいんだけれども

動きが早すぎて目で追っていくのが精一杯だった
いやわたしが遅すぎるのか
これが柱、すごい


一通り型を出し終えると煉獄さんが口を開く


「やはりAの炎は綺麗だな
　俺とは違う」

「そうなのでしょうか？」

「うむ！
　なんだろうか…攻撃と言うよりも芸術と言った方が正しい様な
　俺と同じ炎の呼吸でも別の良さを感じる」


炎柱様にそう言ってもらえるのが純粋に嬉しかった

その後煉獄さんと日輪刀を木刀に変えて軽く打ち合いをしてもらった後
縁側に腰をかけ天使千寿郎くんが煎れてくれたお茶を飲む


ふと助けてもらった時上がった大きな炎を思い出した
煉獄さんはわたしの炎が綺麗だと言ってくれたが
あの時見た炎のほうが見惚れてしまいそうなくらい綺麗だった

わたしも煉獄さんの炎を見たい


「あの！おこがましいかもしれないのですが
　煉獄さんの型も見たいです！」

「うむ！良いだろう」

煉獄さんは二つ返事で立ち上がり
湯飲みを置いて日輪刀を手に取った


ーー炎の呼吸 壱ノ型 不知火


煉獄さんが型を出すと
ゴウッと大きな炎が上がった

凄い

わたしの出す炎とは比べものにならない
熱くそして周りを全て焼きつくしてしまいそうな大きな炎
この炎が今までたくさんの人の命を守って来たんだ


「こんなものだな
　どうだったろうか！」


私は消えていく炎を見つめていた


「A？」


煉獄さんは固まってしまった私の顔を覗き込む


「あ！ごめんなさい！
　あまりにも凄くて圧倒されてしまって」

「それは嬉しいな」


日輪刀を置きわたしの隣にゆっくり腰掛ける


「私も煉獄さんみたいなたくさんの人を守れる
　大きな炎を出したいです」


湯飲みを握り締めながらボソッと呟く
その言葉に煉獄さんは目を大きく見開いたが
すぐにいつもの笑顔に戻る


「うむ！では少し稽古をつけよう
Aこっちへおいで」


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