見上げてみれば、花開く。【煉獄杏寿郎、猗窩座】

煉獄家 ページ9

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煉獄さんの一歩後ろをしばらく歩いていると
大きな屋敷の前に着いた


「ここが俺の屋敷だ
　入るといい」


ん…ここが家？
でかすぎませんか…
わたしの家の何倍、いや何十倍あるだろうか

失礼しますと言いながら門をくぐり
煉獄さんの後を追う


「帰ったぞ！」


隣の家まで聞こえるんじゃないかという程の声量で家の戸を開くと
奥からパタパタと誰かがこちらへ走ってくる音がした


「兄上おかえりなさいませ！
　あれ、お客様ですか？」


煉獄さんで見えなかった姿が
ひょっこりと顔を出したことで私の視界に入る

か、かわいいいいいいい！
可愛すぎる！なに？天使？


「紹介しよう。俺の弟の千寿郎だ」


煉獄さんに天使を紹介される


「煉獄千寿郎と申します。」

「天使…」


思わず心の声が出てしまった


「よもや！天使とは！
　確かに千寿郎は天使のように可愛いな！
　Aは見る目がある！」


煉獄さんは、ハッハッハと笑っているが
一方の天使千寿郎くんは顔を真っ赤に染めていた
その姿すら可愛すぎる


「あ！ごめんなさい。つい本音が…
　私は鬼殺隊、雪村Aです
　いきなりお伺いしてしまって申し訳ありません」

「いえいえとんでもないです！
　Aさん、どうぞ中へ」


そう言って広い屋敷を案内され
最終的に庭に着いた


「ではA！
　早速だがお願いする！」

「はい」


私は日輪刀をゆっくりと引き抜く


「相手がいた方がやりやすいだろう
　俺が相手をするから容赦無くかかってこい
　しかしまだ怪我が痛むだろうから無理はするなよ」

「怪我は大丈夫ですが、
　煉獄さん相手だなんて無理です！！」

「よもや！まさか君は俺に怪我をさせるのではないかと心配をしているのか？
　それなら無用だ！俺は柱だぞ！」


そう言って煉獄さんは自慢げに腰に手を当てる

そうだったこの人は柱だ
私なんかじゃ煉獄さんの服
いや髪の毛一本ですら触ることが出来ないだろう


「わかりました
　ではいきます」


私は身体中の神経を集中させ
息を目一杯吸ってから煉獄さん目掛けて地を蹴った


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