見上げてみれば、花開く。【煉獄杏寿郎、猗窩座】

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ーー炎の呼吸 参ノ型 気炎万象


ーー風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風


「炎と風かあ
　ちょっと厄介な組み合わせだね
　まあ、楽しむには丁度いいかな」


ーー血鬼術 枯園垂り


「A吸うな！」


不死川さんのその声に私は口を手で覆い一旦下がる


「あいつの血鬼術は周りを凍らせる
　つーことはそれを吸ったら終わりだァ
　呼吸も注意して使え」

「分かりました」

「あーあ気づいちゃったの？
　さすが柱だね」


血鬼術のせいで呼吸を思う様に使えないとなると
…長い戦いになりそうだ





どれくらい時間が経っただろうか

童磨に傷をつけることはできるものの肝心の首を斬れない
しかも何より再生が早いこれが上弦か


もうすぐ夜が明ける時間がない
早く首を斬らなければ
私も不死川さんも限界だ


「Aあぶねェ！！！！」


…！
ふと視線を上に向けると氷柱のようなものが降ってくるのが見えた

避けようとするが間に合わない


すると不死川さんが私を庇う様にして覆いかぶさり
同時に体から勢いよく血が吹き出す


「ぐっ……」

「不死川さん！」


倒れる不死川さんを抱えて一旦木の側に下ろす


「A…大丈夫かァ？」

「私は平気です
　でも不死川さんが…！」

「俺は大丈夫だァ
　だが暫く動けそうにねェ
　一人で行けるか？」

「はい」


持っていた手拭で傷の止血をし
童磨から見えない木の影に不死川さんを寝かせる


「A…死ぬなよ」

「はい。死にません絶対に」

「お前が死んだら
　煉獄に何されるか分からねェからよォ」


そう言って呼吸を整えながら一度目を閉じる

傷だらけになって苦しそうに呼吸をするその姿を見て
私の中で何かがプツンと切れた



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