見上げてみれば、花開く。【煉獄杏寿郎、猗窩座】

4 (杏寿郎side) ページ17

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鴉から伝達を受け緊急の柱合会議に出るため
庭で素振りをするAに声を掛け屋敷を出る


お館様のお屋敷に着き庭へと向かう
するとそこには胡蝶、宇髄、甘露寺、冨岡の4名と
隊服を着た少年が倒れて眠っていた


「煉獄さんお久しぶりです
　Aさんとはどうですが？」

「うむ！胡蝶か！うまくやっているぞ」


胡蝶には蝶屋敷で世話になったからと
俺の継ぐ子になった事をAから話しをしていた様だ


「誰だよAって」


話を聞いていたらしい宇髄が横から口を挟む


「うむ！Aは俺の継ぐ子でな
　真面目で明るく芯が強い素晴らしい女性だ！」

「煉獄の継ぐ子とは派手に気になるな
　今度会わせろよ」

「えぇ！素敵ね！私も是非会いたいわ！」

「うむ！では今度俺の屋敷に来るといい！
　紹介しよう！」


久しぶりの仲間たちとの再会に会話を弾ませる

しばらくすると柱も全員揃い
竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士の裁判が始まった
結局お館様がお認めになっていたこともあり処分はなし
彼は任務で怪我をしている様で蝶屋敷へさっさと連れて行かれた



柱合会議も終わり屋敷へ戻ると
自分の目を疑う光景が広がっていた


「もっと力を抜いて重心を落とせ
　変なところに力が入ったままだと体も動かずすぐ死ぬぞ」

「はい！こう…ですか？」


庭で日輪刀を握る俺の継ぐ子と父上
Aは俺に気付き駆け寄ってくる


「あ！煉獄さんおかえりなさい！」

「ただいま戻った」

「おとうさ…いや、槇寿郎さんが稽古を付けて下さっていたところです」

「お前の型が見るに耐えないものだったから声を掛けただけだ
　杏寿郎が帰ってきたのならあとはやってもらえ」

「はい！ありがとうございました！」


父上はそう言って自分の部屋へと戻って行く

俺と千寿郎が何を言っても変わらなかった父上が
今目の前で日輪刀を握っているAのお陰で変わろうとしている
本当にAは不思議な力をもっているな

煉獄さん？どうかしましたか？とAが心配そうに俺の顔を見つめている

俺はそのまま彼女に手を伸ばしフワッと抱きしめる


「れ、煉獄さん！あの！」


俺の腕の中でピシッと固まるAをもう少し強く抱きしめた


「A、君には本当にかなわないな
　父上を変えてくれてありがとう」


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