怖い ページ34
「俺、つけられとるらしい」
「…え？」
髪を拭く手が止まる。当然の反応だろう。
「ストーカー」
「え？」
Aの声がまとう雰囲気が変わった。
「え……本当？」
彼女は俺の隣に腰掛け、自分を落ち着かせるように手を握った。
「本当」
「……噓でしょ…」
「…ごめん」
「…としみつ君は悪くないよ。でも…」
言葉を選ぶ余裕すら見せないAは、焦ったように目を泳がせる。
「大丈夫だって。てつやも死にはせんかったし」
「……そうだけど、そうじゃなくて…」
「大丈夫、大丈夫」
俺はAの頭をなでた。
そうすることで自分のおびえた心を落ち着かせようとした。
彼女は不安そうな目を見せ、深呼吸を一つして微笑んだ。
「…そんなことしんでいいよ？怖いのはとしみつ君やん」
そう言って俺の首に腕をまわし、頭をなでる。
「私がいるから、安心して」
「…おう」
力強く放たれた言葉に圧倒され、男らしくない、気の抜けた返事をしてしまった。
「…うん！それでよし！」
Aは立ち上がり、夕食の用意を始めた。
俺は乾いた髪にタオルを被せたまま、落ち着いた心をぎゅっと握りしめた。
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文京(プロフ) - ３９ページ、誤字があったので訂正しました。すみません。 (2018年7月30日 18時) (
レス) id: eb622d5a37 (このIDを非表示/違反報告)
文 - あーーちゃんさん» 文京の別垢です、はじめまして！ えええありがとうございます！とっても嬉しいです(*´ω`*) (2018年5月21日 0時) (レス) id: 627cf57071 (このIDを非表示/違反報告)
あーーちゃん(プロフ) - 始めまして！一気に読まさせて頂きました！これからも楽しみにしてます！ (2018年5月20日 22時) (レス) id: daaf408da9 (このIDを非表示/違反報告)
文 - Miaさん» あ、すみません。作者の別垢です。 (2018年5月4日 18時) (レス) id: 31b0a3845b (このIDを非表示/違反報告)
文 - Miaさん» Maiさま、コメントありがとうございます！返信遅くなってごめんなさい。 褒めていただけるとは思っていなかったのでニヤニヤが止まりません、本当にありがとうございます(о´∀`о)これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年5月4日 18時) (レス) id: 31b0a3845b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文京 | 作成日時：2018年5月3日 13時
