４２ 武器精製とマグマ ページ7
「兄さん！武器造って！」
「はいはい。転送頼むよ、チーノ君」
「転送します！」
「口開けろ、デカブツ！」
ゾムが兄さんに造ってもらった訳の分からない大砲を担ぐ。
兄さんの能力「武器を精製する」とゾムの能力「武器の使用方法を理解できる」の相性は抜群に良い。
二人固有の能力があるわけではないが、正直それ以上に強い能力の組み合わせだと思う。
大砲から巨大な弾丸が放たれ、狼の顔に直撃する。
それでも狼は無傷だ。
「グアアアアアアッ！！」
「シールド！」
リョウが手をかざし、シールドを張って狼の進軍を止めた。
狼の牙がシールドを噛んでガンガン傷を付けるが、リョウは怯まない。
俺は毒液を手から出してナイフに塗りたくって準備し、リョウに叫んだ。
「シールドを！」
「分かった！」
「餌だぞー、ほら、食え」
シールドが消え、口を開けたままの狼へ毒入りナイフを投げる。
ちゃんとそれを口に入れた狼は、苦しそうな叫び声を上げたが、この毒の症状である“血液の循環の逆転”は起きていないようだった。
効いてないな…？
再び迫り来る狼の前に、リョウがシールドを張る。
「どうする」
「…毒入り弾を使って倒すの、どうですか？」
「ええやん。…兄さん、頼む」
「了解。時間かかるかも」
「俺はそんな保たんからな！」
俺がゾムに提案し、武器の精製を兄さんに頼んでもらう。
だが、さすがにそんな複雑な武器の製造には時間がかかるようで、リョウのシールドは長く保たないようだ。
じゃあ、俺達が時間を稼ぐしかないな。
「リョウ。俺らが時間稼ぐから、下がって」
「すまん、頼んだ…！」
「よーし、ショッピ、やるか」
「はい」
ゾムがリョウの肩を叩いて、後ろへと下がらせる。
指をボキボキ鳴らしながらナイフを握る彼の隣で、俺もナイフを構えた。
二人でナイフを投げて交換し合い、シールドを失って暴れ回る狼へと突撃する。
小さなナイフでこんなデカいのを相手するのは初めてだ。
マグマと毒液が交差し、狼がのたうち回る。
「グァアアアアッ！」
「どうしたん、さっきよりやる気ないやん」
ゾムがナイフを投げ、いつの間に頼んでいたのか、兄さんに精製してもらった散弾銃を撃った。
俺はその後に続いてナイフで狼を斬り、毒液をぶちまける。
マグマが混ざった毒液は、熱いやら苦しいやらでさぞかし辛いだろう。
だが、
「ガァアアアッ！！」
狼が口から火を放ってきて、散弾銃もマグマも吹き飛ばされてしまった。
チートやん。
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フール(プロフ) - アイウエオだよさん» 一応ピポポポのつもりです。分かりづらくてすみません…。ピポポポを使うところは話数的に自然消滅しました…。能力的には某竜依頼のパルプン○です。 (2019年4月3日 2時) (
レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
アイウエオだよ - 鬱先生の“あの能力”とは‥‥‥ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7bcfa840f4 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - テルさん» ありがとうございます…！これから少し忙しくなるので、更新が遅くなってしまうかもしれませんが、頑張ります！ (2019年3月25日 20時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
テル - 更新来た！無理せず頑張ってください！ (2019年3月25日 19時) (レス) id: ed9aff9576 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - d!すこすこさん» ありがとうございます！なるべく早めの更新を心がけて、頑張ります！ (2019年3月20日 14時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フール | 作成日時：2019年3月20日 12時
