２ 対コネシマ ページ4
「っ、な、何や…！？」
私は自分の五感を元に戻して、重力を操り、感覚を失って戸惑うコネシマの体を引き寄せた。
そして、大太刀でその体を切り裂く。
だが、コネシマは五感が無いはずなのに、その体を回転させるようにして、大太刀を避けた。
避けられた？何で？
五感が無ければ自分に危機が迫っていることも感じない。
自分が動く感覚すらないのだから、攻撃される気配を感じたとしても、どうすれば避けられるのか分からないはずだ。
考えれば考えるほど、理解ができない。
マグレだろう。偶然だ。
そう思うことにして、私は再びコネシマに大太刀を振り下ろした。
「……な、んで…！？」
「…ふっふっふ、分かったで！お前の能力の対処法！」
再び避けられる。
コネシマは汗をダラダラかきながら、私と正反対の方向を指差してそう叫んだ。
…多分、対処法、分かってないな？
私が大太刀を低い姿勢で構えるが、コネシマはまだ喋り続けている。
「アレやろ、なんか、グアッてきた時に良ければええんやろ！
こっからは、ずっと俺のターン！や！」
「うっそ、何でよ…っ！？」
めちゃくちゃな方向へコネシマが走るが、その移動のお陰で彼は見事に私の攻撃を避けていった。
何でだよ…！
仕方なく、私は彼に聴覚を戻してやることにした。
むしろ一部の感覚だけ戻れば、避けられなくなるかもしれない。
「ん？あれ？」
「当たれ…！」
コネシマが首を傾げる。
その首を刈り取ろうとした、その時。
「あ、戻ったな」
「っ…！？」
私の腕をコネシマが掴み、腹を蹴り上げてきた。
油断していたところにぶつけられた鋭い一撃に、そのまま吹き飛ばされる。
壁に背を打った私に、追撃の弾丸が放たれた。
避けないと、死ぬ。
私は弾丸にはたらく重力を反転させ、飛んでいく向きをコネシマの方に変えた。
だが、コネシマはあっさり弾を避け、私に風でつくられた竜巻を飛ばした。
これは避けられないと判断した私は、痛覚を完全に消し去り、その竜巻の中を突っ切る。
そして、驚いているコネシマへと、重力の圧縮弾を放った。
コネシマの体がその弾の引力に吸い寄せられ、体を真っ二つに折る。
よし、これで、何とか…！
「やぁあっ！」
「あぁああっ！これはアカンッ！」
コネシマの五感を奪い、一気に大太刀を振るう。
身動きがとれない彼が、悲鳴を上げる。
勝った…！
そう思った時だった。
「何してんすか、先輩」
「ッ…！」
私の皮膚を、液体状の毒が溶かした。
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みょん - 夢主ちゃん五感を消すどころか操っちゃった (2019年8月26日 15時) (
レス) id: 58ac6e7e16 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - ひよっ子さん» ご感想ありがとうございます！頑張ります！ (2019年3月17日 19時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっ子 - 主人公ちゃんの悲しい過去など とりあえず全部面白いです これからも頑張ってください！！(≧∀≦) (2019年3月17日 18時) (レス) id: a20f220c99 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - 兎危@ファンマークは子兎さん» チノ氏のキャラがまだ定まってないので探り探りですが…。これからも結構登場させるつもりです。 (2019年3月17日 9時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@ファンマークは子兎 - ち、チノ氏…！？！？まさか、チノ氏を書いてる人が居たなんて……！感激ですううううう(新人組推し) (2019年3月17日 9時) (レス) id: 029d2a2f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フール | 作成日時：2019年3月15日 17時
