真夜中、かくれんぼ (ページ3)

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らいおんきょうはくるの?

ピコン、と鳴った携帯。開けばいつものメッセージ。さっさと返さなきゃうるさいのは知ってるけど、面倒臭いから仕方なく歩くのを早めた。

行先はいつも適当。家の近くのコンビニだったり、ちょっと歩いた先の公園だったり。その日の気分で何処にでも行くけど、今日は公園になりそう。メッセージが来たってことはそういうこと。

コンクリートを照らす街灯の先、ジャングルジムが見える。その上で携帯を覗いている白いパーカーが見えた。パーカーのポケットから鳴り止まない通知音は、きっとあいつの仕業。

「テヒョン、うるさいんだけど」

「だってA返事くれないから」

今日来ないのかと思った、眉毛は八の字、口はへの字で悲しそうな顔で嘘泣きを始めるテヒョン。騒がしくて最初のときは誰か来るんじゃないかとビクビクしたけど、慣れてしまった。そもそもこんな真夜中、みんな夢の中なんだから気にしなくてもいい。

ジャングルジムから簡単に飛び降りて、私の目の前に立つと手をぎゅっと握ってくる。意味がわからなくて瞬きを繰り返す私に、テヒョンは笑った。口を四角にして、綺麗に綺麗に笑った。

「今日もかくれんぼ、する？」

街灯に照らされた笑顔は怖いくらい寂しい。