第二十七話 VSさや香 ページ32
A 「まだ…！」
新山 「…！」
新山さんの大剣を魔法で生やした草で引っ張り、動きを封じる。
揺れに耐えるために、足からも草を生やして、地面に体を固定させた。
ガトリングで追い撃ちの発砲をするが、新山さんにあっさり弾を斬られてしまう。
新山 「強いやん！ホンマに初めて？」
A 「初めて、ですよ…！」
新山 「えぇ、期待の新人やんか！ちょっと、石井！」
石井 「…何や？まさかやけど…」
新山 「参加しぃ！」
石井 「えええ…」
石井さんが新山さんに引っ張られ、戦いに出される。
２人がかりで初心者相手に戦うかな、普通…。
そんな思いを必死に抑え、私はガトリングを担いだ。
石井 「ごめんなぁ」
A 「いえ…」
石井 「まぁでも…」
石井さんがナイフと拳銃を握り、手を交差させながら私に向けた。
石井 「楽しそうやし、参加するわ」
A 「っ…！」
石井さんの発砲を合図に、新山さんが大剣で攻撃してくる。
弾を避け、大剣を守りの壁で防ぐが、すぐに破られそうだ。
新山さんの振りの大きさを石井さんの拳銃がカバーしてきて、戦いづらい。
目の前の新山さんの攻撃を受け止めるだけで手一杯で、石井さんの攻撃を受けられない。
村本 『石井が邪魔やな。魔法で何とかし』
A 「わかりま……っ！？」
新山 「石井！」
新山さんの一振りで守りを砕かれた。
その破られた隙間に、石井さんの拳銃から弾が放たれる。
ガトリングの弾で相殺させたが、新山さんの大剣が迫ってきた。
村本 『魔法。そうやなぁ、新山の機動力を防ぐために…氷なんかどうや？』
A 「そんな簡単に…」
新山 「やあぁっ！」
新山さんの大剣を氷で作った壁で防ぐ。
そして、新山さんの脚を凍らせ、動きを封じた。
この隙に、石井さんを…！
新山 「嘘っ！？どんだけ魔法使えんねん！」
A 「できた…！」
石井さんに近付き、ガトリングで発砲する。
弾は石井さんの魔法で作られた地面の壁で防がれたが、その壁ごとガトリングで撃ち抜いた。
当たって…はいない気がする。
新山 「石井に、」
A 「え…！？」
新山 「手ぇ出すな！」
背後から、新山さんが大剣を叩き下ろしてくる。
咄嗟に守りの壁で防いだが、更に目の前からも、
石井 「当たってへんよ」
石井さんがナイフで壁を切り刻んできた。
まずい。
両手を広げて左右からの攻撃を受けるが、防ぎきれない。
村本 『今や！やれ！』
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作者名：フール | 作成日時：2019年1月14日 16時
