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第一話 ただの事故 ページ2
A 「疲れたー…」
学校からの帰り道。
Aは一人で歩いていた。
部活が長引き、もう辺りは真っ暗だ。
公園の時計をチラリと見ると、７時を回っていた。
A 「はやく帰らなきゃ」
お母さんに怒られちゃう。
きっと今日のご飯はカレーだ。
お父さんも休みだから、久し振りに家族みんなでご飯が食べられる。
ウキウキしながら足を速め、横断歩道に一歩踏み出した。
その時だった。
A「…え？」
クラクション。目に飛び込む光。吹き込む風。
感覚の全てを奪いながら、トラックが迫ってきた。
バンッと、トラックにぶつかった体が宙を舞う。
何でだろう。信号は青だったはず。
そんなことを今更考えても、もう遅かった。
ああ、ボカロ曲にこんなのあったっけな。
目を閉じて自らの死を受け入れると、妙に呆気なくて。
涙も零れなかった。
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作者名：フール | 作成日時：2019年1月14日 16時
