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緑「 … ほんまに、これで良かったんやろか 」



見習いの天使は悩んでいた。
彼が消してしまった過去は、もう元には戻らない。

隣で寝ている大毅の髪をそっと撫でれば、
彼は目を覚ました。






赤「 ……!」


緑「 おかえり、しげ 」


赤「 … ん、ただいま。神ちゃん 」








緑「 … それ、可愛いやん 」

戻ってきた大毅は赤いマフラーをしていた。






赤「 ああこれ。

… なんか分からんけどな、
すっごい懐かしいニオイがするんよ 」


嬉しそうにマフラーに顔を埋める彼を見て、
天使は優しく笑った。









… これで良かったんや、きっと。



天使は2人の来世の再会を願った。

見習いの立場では、願うことしか出来ないけれど、
それでもと思って願った。








そして

もうひとつの世界でも、物語は動いていた。







黄「 … 照史、ご飯行こうや 」


橙「 え、何?!?!淳太くんどないしたん?!」









緑「 … あっくんも、幸せになってね 」





天使は切なく笑ったあと、ひと粒の涙を流した。
透き通るように綺麗なその涙は、

空に落ちて雪となった。









" この雪が、愛する人に届きますように "









「 雪に願いを ( 赤黄 ) 」 Fin.


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「 しあわせタクシー 」( 紫橙 )→←.



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作者名:nem | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月20日 20時

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